第漆幕、戦国時代に飛んだ元一般ピーポーは最強のさすらい人らしいです。 (ページ46)

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第三百二十八戦目　貴「謎は解けた」ページ46

佐助にそう言われ、今までなるべく見ないようにしていた小十郎さん……いや、こじゅを見た。
困ったような、呆れたような顔をしていた彼は一つ、ため息をついた。

小「猿飛が言ったこと、本当か？」

貴「…………ああ、大体はあってる」

佐助「流石俺様！伊達に忍やってない」

貴「マジで恐れ入ったわ」

ホント、忍者ってすごいね。
小太郎も佐助も色々人間超えてるもの。
苦笑いを零してると、こじゅが口を開いた。

小「A、何故政宗様がテメェの名前を知っておられるか分かるか？」

貴「あ……そういえば」

政宗さんには名前を教えていなかったはず。
それが今日も、よく思い出せばととさまと居た時も俺の名を呼んだ。

小「あの後政宗様は、テメェの事を化け物呼ばわりした奴らを片っ端からぶん殴った。ついでに訂正も加えてな」

貴「まさか」

小「嘘じゃねェ。その時に俺にお前の名をお聞きになられた。断ろうと思ったが、政宗様の目を見ていると」

貴「そのことについては怒らねぇっつーの。あの変態、なんでそこまでするのかねぇ」

佐助「まぁ責任でも感じてるんじゃない？少なくとも自分のせいでA化け物呼ばわりになっちゃったんだから」

小「多分…な」

四人そろって手合せしている政宗さんに視線を向ける。
相変わらず騒がしいですね。

貴「んじゃ、俺はもう化け物ってことではないのか」

小「ああ、若干白い目で見られる可能性はあるがな」

貴「それは問題ねェ。昔からだからな」

佐助「？」

小「昔から？」

貴「ああそうだ！俺、もう一個お前らに怒ってるからやっぱり仲悪いままで」

慣れ慣れしくしないでね～と残して立ち上がる。
小太郎が不思議な顔してこっちを見てるので笑いかけた。
何となく察したらしく、一回コクリと頷く彼。
佐助の膝の上に居た銀(←相棒として既に紹介済み)も心得た！とでもいうように木刀に変身。

貴「さて、混ざるか」

佐助「ええ………うそーん」

ニヤリと笑い、手合せしている二人に突っ込んでいった。

佐助side～

佐助「マジかよAちゃん」

ある程度は強いんだろうなぁ～と思ってたけど……
なんで旦那と竜の旦那相手に余裕かましていられるの！？
しかも振り下ろされた木刀を見らずに避けるってどんな気配察知能力！！？

風魔「……」

佐助「Aちゃんってさ、むっちゃ強い？」

風魔「…(ｺｸﾝ」

なにを当然なことを言ってんだよって感じで返事された。
風魔も言うならマジじゃん。半端じゃないよ……