八百六十六話目 「とっさの判断」 ページ21
ルッチさんがいた場所のステージの床が砕かれ煙のように粒子が立ち込める。
絶対直撃したと思っていたが、間一髪躱していたらしい。ホッと安心したがそんな状況ではない。ドフラミンゴの奴、本気で俺を「独り勝ち」させる気だ。
短い悲鳴が聞こえそちらに顔をむければステージの端にいたレベッカが座り込んでいた。足を負傷したらしくヨロヨロと剣を杖のようにしながら立ち上がる。そこに忍び寄る男。レベッカは気づいていないらしい。まずいと焦りながらぶん投げたナイフはストンッと男の額に命中して男はどさりと倒れ込む。手近にナイフが落ちててよかった。
レベッカは驚いていたが顔を引き締めて立ちあがった。傷はそこまで深くなさそうだ。
『でもまっずいだろコレ……』
ステージの上に残っているのはあと六人。あ、今しがたルッチさんがぶっ飛ばしたからあと五人。襲い掛かってきた男を躱せば真上から弾糸が降ってくる。
『あっぶね……あ』
ドフラミンゴ。
部屋に戻ったのだろうと思っていた奴が丁度選手控室あたりの廊下の窓のようになっているところから手を振っているのが見えた。あいつあんなところから能力を……。
なんて思っていればニィと笑った男。人差し指をこちらに向ける。
――弾糸
奴の口がゆっくり動いた。
人差し指の直線状にはルッチさんがいるのだろう。慌てて床を蹴ったが間に合わず。
奥歯を噛みしめながらルッチさんを見れば膝を着いている。やっぱり当たっている。ルッチさんに襲い掛かる男をどうにかしようと駆けだしたが右脇腹に衝撃が走った。
『うぐっ！？……クソが！』
「がはっ！」
俺が怯んだせいでルッチさんが男に思いっきり蹴られた。そっちのダメージよりも絶対ドフラミンゴの馬鹿が放った攻撃の方が痛手だろう。ついでに俺の脇腹も大変に痛い。絶対許さない。
蹴り飛ばされたルッチさんはステージ上を滑っていった。心配ではあるがこの男が追撃しないよう処理するのが先決と走り込みからの前蹴りで水へと叩き落とした。
バッと振り返ったがルッチさんの姿が見えない。冷や汗が背中を伝う。
「おおっと！ドフラミンゴ様の能力に翻弄される剣士たち！！快進撃を続けていたダークホースの男もリングに片手を残すのみ！！さあどうなる決勝戦！！！」
どうやらルッチさん、落下していないらしい。
引っ張り上げなければと脇腹を押さえながらリング中央に背を向けた。
判断ミス以外の何物でもない。
「うぐぅっ！！」
八百六十七話目 「上がってくればいい話」→←八百六十五話目 「差し入れでーーーす」
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涙腺崩壊日本人 - 2章まってます！！！！！ (2022年9月9日 21時) (
レス) @page50 id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
涙腺崩壊日本人 - ルッチさんの為なら、いや、更新のためなら天に召されても良い、、、、 (2022年8月18日 0時) (レス) id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
涙腺崩壊日本人 - ルッチさん好き過ぎる作戦隊長さん、ありがとう感謝します私は貴方のおかげでルッチさんに目覚めることが出来ました！ワンピが帰ってくるのを待つぜ！更新お願いします！！超超超超超超超超超大好きです！ (2022年8月18日 0時) (レス) id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
ルッチさぁぁぁん - ホントわかる、、ルッチさん好き (2022年5月11日 23時) (レス) @page44 id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
狐竜(プロフ) - ぴゃ！！！？？（大混乱）やった久々の更新！！！ほんともうこのシリーズのルッチさん大好きなんですよ私……嬉しい…！！！ (2022年3月28日 21時) (レス) @page46 id: 2674e8aa46 (このIDを非表示/違反報告)
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