八百十話目 「調子に乗って丁度いい」 ページ14
俺の頭を乱雑に撫でたクロコダイル。
そのあと上から退いて額に手を当てて天を仰ぎ始めたのできょどりながらも起き上がった。
ベッドの上でお互いに座る(しかも俺は正座)というわけのわからない状況だ。
「おい」
『はい』
「もうこの際テメェの顔どうこうは無視だ」
諦めたように言い捨てた彼の言葉の意味を考えようとしていたが、考えなくていいと止められる。クロコダイルがそういうのならいいのだろう。思考を放棄します。
「いいか。この世にはな、ブス専やらデブ専やらもいる」
『……クロコダイルの口からそういう言葉が出るのが意外』
「お前がそんなんだから言う羽目になってんだろうが」
『すみませんでした？』
「はぁ………とにかくだ、お前も女なら少しは気をつけろ」
『クロコダイルもそうなのか？』
「あ？」
『ブス専？』
「ンなわけねえだろうが枯らすぞ」
『じゃあ大丈夫だな！』
これからも抱き着けるぜと喜べば、また地の底から響くようなため息を頂いた。
しかし………知らねえ男から触られたりとかそういうあからさまな視線を貰うのは気持ち悪いな。思い出すとまた悪寒が走った。それに目ざとく気づいたらしいクロコダイルがまた頭を撫でる。
『あー………なんだよクロコダイル流石はモテる男』
「まあ女に困ったことはねえな」
『はー、そうやって可愛いお姉さんやえっちっちなお姉さんに囲まれる生活はさぞ楽しいでしょうねぇ！！』
「クハハハ、急にどうした」
『ブスはお呼びじゃねえってか！？』
「ああ、ブスはお呼びじゃねえな」
『はい俺傷ついたー帰るーー！！』
ふざけたように言ってベッドから降りようとすると右手を引っ張られた。
は？と顔を向ければクロコダイルがにやりと笑っている。彼は俺の顔に自分の顔を近づけて一言。
「ブスは、な？」
そのまま鼻の頭にキスをしたクロコダイル。
数秒固まった俺は「あ゛ぁぁぁぁ」と唸ってベッドに突っ伏す。顔が熱い。火が出るかもしれない。無理、無理。
『そうやってすーぐ俺を調子に乗せようとするーーー………』
「ハッ、お前は調子に乗ったくらいが丁度いいだろうぜ」
顔を上げれない俺の頭を撫でるクロコダイルは機嫌よさそうに笑った。
イケメンこの野郎。いや、イケメンというかイケオジこの野郎。俺の好みだからって調子乗ってんじゃねえぞバーカ、アーホ、イケメーン！！最後のもう暴言でもなんでもねえわ。
セルフツッコミを入れる俺は、いまだに顔をあげれません。
八百十一話目 「想定外でーす」→←八百九話目 「嫌な事は嫌という」
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夜月レナ(プロフ) - はじめまして(*^-^*)すごく楽しんでに読ませてもらってます（語彙力orz） 更新頑張って下さい(’-’*)♪ (2019年9月6日 21時) (
レス) id: 1844904407 (このIDを非表示/違反報告)
sile - いや最高すぎません？？めちゃくそルッチさん好みにどストライクなんですが。ルッチさんオチだといいなと思ってます(してほしい)ゆっくりで構わないので更新頑張ってください！お体には十分気を使った上でですよ…？w (2019年8月18日 0時) (レス) id: 801c11ec84 (このIDを非表示/違反報告)
リリ - 最高です。これからも応援してます。 (2019年8月13日 1時) (レス) id: 199549db1c (このIDを非表示/違反報告)
レン - ウォォォォォォォォオ！！！！！！！メッチャ面白かった！！！さっっっっっっっいこっう (2019年7月18日 6時) (レス) id: dc4a31061c (このIDを非表示/違反報告)
シスター - 初めまして。シスターと申します。最初の作品から見させて頂きましたが、良い展開になって来ましたね！次が更新されるのが楽しみ過ぎて眠れないですwオチはルッチさんですかね？私の推しなので嬉しいです！ (2019年6月11日 11時) (レス) id: be6a289acb (このIDを非表示/違反報告)
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