六百九十三話目 「ベポがかわいい」 ページ37
「まあ話は後だ。ここでお前を見殺しにすると親と兄弟とで俺らが痛い目を見そうだしな」
『ホントにお騒がせして……』
「取りあえずはこれを飲め、鎮痛剤だ」
『あ、どうも』
「副作用はないから安心しろ。効くのに三十分はかかる」
その間にマルコに話を聞きに行くらしく、部屋を出て行ったロー。
代わりにベポが入ってきた。俺の寝ているベッドの横に椅子を持ってくると若干おどおどしながら座って喋りかけてくる。
「オレ、君の名前聞いてなかったね」
『あ、そうだったな。歌龍Aだ』
「Aね。Aは海賊なの？」
『んにゃ、白ひげ海賊団には入ってない』
「やっぱり？通りで潮の匂いがしなかったんだね」
納得いったというように頷くベポ。モフモフしている愛くるしいシロクマがオレンジ色のつなぎを着て腕組みして頷いている様子を想像していただきたい。すごくね？可愛くね？
ぽわぽわしながら眺めていると、ベポがそういえばと声を上げた。
「さっきキャプテンがAのことイイ女って言ってたよ！」
『うわーお、それ喜んでいいの？』
「うーん、うちのキャプテン女の子に対しては結構エグイこと平気で言うし、喜んでいいと思う！！」
すっげーキラキラした顔で親指立てられながら言われてしまえば「お、おう」としか言えない。それをどう取ったかは知らないが、慌てながらオレもAのことすごく可愛いと思うよ！！とフォローを入れてきた。ベポの方が可愛いです本当にありがとうございます。
『あたたた……』
「あ、そっか。ごめんね、無理して喋らなくて大丈夫だよ」
『ううん、平気ヘーキ。喋ってる方が気が紛れて楽だよ』
「そう？ならよかった！」
ニコニコしているベポを見ているとこっちまでニコニコしてしまう。
そんなニコニコの中でドアを開けて入ってきたのはローであって……こちらは顔がまったくニコニコしていない。
「ベポ、診察前にそいつを船に連れていくぞ」
「どうして？」
「ワクチンは船にしかねえからな」
『ホント、お世話になります』
「まったくだ、やけに珍しいウイルスを体に入れやがって」
呆れたように言われたのから鑑みるに、自分でウイルス打ち込んだのはばれている模様。というかマルコが喋りやがったらしい。あのパイナップルめ、今度髪の毛毟るぞ。
兎にも角にも、ひょいっとベポに持ち上げられたのでモフモフを楽しもうと思います。
六百九十四話目 「理系恐ろしあ」→←六百九十二話目 「ホクロの心配」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 734人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
S��N、海賊の世界に飛んだ一般ピーポーは最強と言う肩書を持ってしまいました。 底辺歌い手として楽しんでいたはずだったのですが(真顔) 底辺歌い手として活動していましたが上を目指してみようと思います（白目）もっと見る
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
作戦隊長(プロフ) - うみうしさん» 一年越しに気づきました。そして見事に掲載し忘れてますね………どうしましょ(´・ω・｀) (2018年11月11日 14時) (
レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
うみうし(プロフ) - 六百八十四話「え？」 (2018年11月10日 17時) (レス) id: 314bb7876c (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - まとめてコメント返し失礼致しますm(*_ _)mありがとうございます、バイトでひぃひぃ言ってるので厳しいところもありますが、できるだけ返信していきたいと思います。今後ともよろしくお願いします！ (2017年9月11日 20時) (レス) id: 11460b30b2 (このIDを非表示/違反報告)
なな - あ、もちろん作戦隊長さんの作品大好きです！更新頑張ってください！ (2017年8月25日 12時) (レス) id: c3374e0373 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 作戦隊長さん、前みたいに顔文字とかを入れたらもっと面白くなるんじゃないかと思ったのですが…どうでしょうか？？( ´・ω・` ) 時間がなかったりしたらすみません (2017年8月25日 12時) (レス) id: c3374e0373 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
