五百七十一話目 「初ヒットですね」 ページ12
閉じ込められましたわー事件から三日。
最近全くもって眠れない。目の下のクマがそろそろ出現しそうだ。
あの長官にまで顔色悪いと指摘されたし。あの長官だぞ。
だが仕事は休めない。休んだところで寝れるという保証もないなら仕事していた方が楽だ。
という訳で、毎朝恒例カク叩き起こし大会である。
『カクー、カク起きろー』
「むにゃぁ……」
『なんで今日に限って起きにくい』
「うぅ……ん」
『ハァ……』
カクーともう一度揺さぶろうと手をかけた瞬間に、軽い眩暈に襲われた。
あーこれは寝不足ですわ頭痛いし、とベッドに右手を付いた瞬間、カクが動いた。
嫌な予感に全身が総毛立った時にはもう遅い。
「しがーん」
『いっ……ってえええええ！！』
右の肩を見事に貫かれた。衝撃で膝をつき、叫んでしまう始末。
散々危ないだの痛いだの聞いていたし気を付けていたが、実際にダイレクトで食らったのはこれが初めてである。掠ったことは再三あったけど。
「なんじゃやかましいのう……A？」
『おっ、はよーございます』
「え、うそじゃ……わしが？」
自分の血に塗れた指を見て呆然としているカク。
俺はと言えば左手で右肩を押え、取敢えず傷口をふさいでみたりしている。まあ痛いんですけどね。
『大丈夫、だいじょーぶ。お前寝ぼけてただけだし、俺がたまたま避けれなかっただけだし』
「動くなA！」
そのままカクに持ち上げられ、医務室に直行となった。
途中ですれ違ったジャブラにカクは一発叩かれていたが、俺の怪我はそこまで酷くはありませんでした。カクがすごい勢いで土下座してたし、フクロウがちゃぱぱーと言って話を広めてしまったため、長官が青ざめたりしてましたが。
右肩に紫蝶々どころか白い包帯を巻きつけられた俺様イン、カリファの部屋。
紅茶をご馳走になってます。今日の仕事は休めと長官に言われたが俺が大反対。ならば折衷案で午前中だけ休みということに無理やり持ってった。
長官はまったく納得してませんでしたけど。
「それにしても……大丈夫？」
『どっちの意味で？』
「どっちもよ」
『あー、どっちもか』
同時にハァとため息を零す。目の前のカップから上る湯気がふわりと形を変えたが、直ぐに真っ直ぐのぼり始める。
肩は軽傷。しかし今まで一度も当たったことの無いお寝ぼけカクの指銃を受けたという事はそういうことである。因みに嫌がらせは終わってないです。まあ三日しかたってねえし。終わってるなら眠れてる。
五百七十二話目 「マメすぎて嫌になる嫌がらせ」→←五百七十話目 「命日を神回避」
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コリー - おい作者ぁぁ………………………… なんでこんなに面白いんですか！！！むちゃくそに面白いじゃないですか！呼び捨てにしてすみません作者様！！ 宿題進みませんよ、まったく…書いてくださってありがとうございます！生きがいです！！(・▽・)♭ (2020年5月16日 19時) (
レス) id: 40d23dab50 (このIDを非表示/違反報告)
化け狸 - 十四章目……もう入るんスか早いっスねぇ( ・∇・) (2017年1月12日 19時) (レス) id: 9e16e8366e (このIDを非表示/違反報告)
エルフ・シャープナー(プロフ) - もう容量MAXだと!?早いな〜 (2017年1月12日 19時) (レス) id: 01727032ce (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - クレアさん» さぁ〜どうでしょうｗお楽しみにです♪ (2017年1月11日 21時) (レス) id: 30b6b72099 (このIDを非表示/違反報告)
クレア - シリアス入っちゃう？( ・ w ・ ) (2017年1月11日 6時) (レス) id: 582b981685 (このIDを非表示/違反報告)
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