77話、偉大なる詳細プリーズ ページ29
最初こそ、煉獄さんのお目にかかる女性と私とでは天と地の差が有りすぎるから自重しろ!って意味だと思っていたが、真相は違ったようで──
ポテトをチマチマ食べていたらいつの間にか食べ終えていた山さんが「全然足りないんで追加行ってきまーす」っと爽快に席を立ったことに唖然とした
流石は男の子!よく食べることで…っ!
「若様ってどんな人なの?」
「お!興味はあるみたいですね!」
「ま、まぁ…もう知り合いには…なったワケだし…っ」
追加注文されたハンバーガー3つと飲み物をトレーで運び笑顔で手を合わせて食べ始める山さんを眺めながら、ふっと気になった煉獄さんの人柄を聞けばニヤニヤと笑われた
私は全然、煉獄さんっと言う人を知らない
それが何だかもどかしくって…気になる
モグモグしながら暫し考えては、口に入った物を飲み込んだ山さんは笑顔で答えてくれた
「俺の尊敬する偉大な兄貴ッスよ!」
「おー、その偉大なる詳細プリーズ」
「んー、一言で言えば、組のみんなを大切に思いやる心と仕事での容赦のなさ…切り替え上手で何でも頼れるカッコいい兄貴ッス!」
うん、一言じゃないね!
そんな所に可愛げが見えたよ
分かったような、分かんないような…
私も人のこと言えないが、説明が下手くそだな!!(おいっ)
それからも口が緩んだのか、とてもキラキラした眼差しで煉獄さんの良いところを上げていく山さんの話を頷きながら聞いた
「兄貴に良く煙草のお使い頼まれるんッスけど、お金を余分にくれて余った分は自由に使って良いとか太っ腹ッスよね〜!」
「…おぉ、なるほど!それは好感度が上がるね」
「でしょ?でしょ?…惚れました?」
「見直したの間違え」
くじの一件で、よく兄貴のお金を平気で使えるなぁ〜っと思っていたらそんな裏があったとは…
それより、ことあるごとに "…惚れました?" を入れてくるのをどうにかしてやりたくなる程には会話は続いていた
色々と分かったことはあるが、とりあえず言えることは
本当に煉獄さんは慕われている事だけは間違いない
そう、確信した
まぁ、組を背負ってる若頭だもんね…
信頼なくして組は背負えないだろう
…え?益々、なんでそんな人から告白されたのか分かんねぇわ
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作者名:棗 | 作成日時:2021年11月5日 0時