３５３話、いたずらっ子の微笑み ページ13
慌てて振り返れば、満足そうに笑う野獣──間違えた
杏寿郎さんがいた
「……マジで心臓に悪いから止めて…マジで…っ」
「Aの真似をしてみたが楽しいものだな！」
「それは良かったでぇあああぁああっ！！！」
「はっはっはっ！もう逃がさんぞ！！」
杏寿郎さんがベッドダイブなんてするハズがない──
そんな私の予想を裏切った張本人は本当に楽しそうに私を固定するように抱き締めるモノだから再び心臓が悲鳴を上げた
一歩間違えれば、絞め技に近い気がしたぐらいにはヤバかった
「次はベッドが回転する部屋にしようか？」
「……ぁ、いや…っどうせなら天蓋付きのベッドがいい…お姫様ベッドみたいなやつ」
「…ははっ！随分と可愛らしい要望だな」
「バカにしてるの？女の子の憧れだよ？……一部の」
勿論、異論は認める！
でもフリルたっぷりの可愛さ満点のベッドは普通に憧れるし気分だって上がる
部屋が大きかったらフリフリの布団カバーにだってしたいさ！邪魔になるだろうけどッ！！
乙女全開のリクエストを杏寿郎さんに小馬鹿にされたような気がして口を尖らせれば
視界いっぱいに広がる柔らかい笑みを浮かべた杏寿郎さんに何度かの瞬きを繰り返したが
“ それ “ は柔らかい笑みなどではなく、いたずらっ子の笑みだったと気づいた時には頬っぺたをグリグリとコネ繰り回された頃だった
「あんまり可愛い事を言ってくれるなよ？…これ以上に可愛いと閉じ込めたくなってしまう」
「うぃ〜〜っ！」
「……ふふっ、ずっとこうしていても悪くないな！」
なんか、凄く物騒な単語が聞こえた気がしたけど…気のせいにしておきたい
杏寿郎さんに遊ばれるのも嫌ではないが…
私としてはこう、もっと──
けして不満ではないが、感触を楽しむように頬っぺたで遊ぶ杏寿郎さんに首を振って振りほどき
私は力一杯に抱き付いた
「も…もっと可愛がって貰いたいから…それはイヤだっ！」
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棗(プロフ) - 黒猫さん» んんッ！黒猫さんコメありがとうございます！！若様の『お嬢』呼び良いですよね！ヽ(´・`)ノ♡ 色っぽい声で言って貰いたい一心で、欲望のままに書いてみましたwいぇいっ (2022年3月29日 12時) (
レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 煉獄さんのお嬢呼びいただきました！最高です！！！ (2022年3月28日 23時) (レス) @page16 id: 02ed9e584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棗 | 作成日時：2022年3月21日 8時
