【リボーン】ヴァリアーに拐われた少女は... (ページ7)

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7話　*真希ページ7

浮遊感が身体を襲う。
自分が生きていることに気づいた私は目をゆっくりと開いた。

「生きてる...。っ！子トラ！？」

目を開いて見たものはとても大きな白いトラ。それは私が先ほどまで抱えていた子トラらしい。見違える程に体長が大きくなり、鋭い爪に牙、私が乗っかれるくらいの頑丈な骨。

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「貴方もしかして、本当に子トラなの？」

「クゥゥン！」

小さい時と同じ様に高い声で鳴いた。
見た目は大きくなり違いがあれども、子トラには変わりはない。

だが問題なのが、子トラに付けられている防具に、武器だ。本来、この様な装備品は、人間たちが意図的に作って付けたものだが、あの時は一瞬の出来事だったので元々付いていたと考えるのが妥当だ。

ということは、この子は俗に言う『生物兵器』

争いなどで使われる子の一人なのだろう。

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「子トラ...」
少し、しんみりとした気持ちに陥るも、匣に入ってたという時点で別の物じゃないのか。という事に至った。

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「私が、こんなことじゃダメだよね！」

「ガウウ！」

元気そうに答える子トラ可愛らしい笑顔。

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「ねぇ、子トラ。ここから北方に行きたいの...あっちなんだけど」

指をさした方向には、山々が連なっているも、木々はあまり生い茂ってないようだ。

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「あっち、行ってみましょ！」

正直のところ、適当に指した方角は北ではなく南。イタリアでは南に行くほど治安が悪く、ギャングやマフィアが多いのだ。

「ガウゥッ！」

子トラの大きな掛け声と共に私たちは北ではなく南の方へ向かった。