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ウィリアムはとある貴族の落胤だった。
おそらく貴族当主の愛妾との子だったのだろう。
実の母親が身罷り、家を追い出された彼は恵外界で暮らしていた。
6つの時にカザハと赤ん坊のAに出会い、そこから2年間彼らと穏やかに過ごしていた。
しかし8つになった時、貴族の跡取りがいなくなり、ウィリアムは貴族として迎えられた。
幸い彼は魔力も高く、世界樹魔法も物珍しがられたので、魔法云々に関しては誰からの文句はなかった。
恵外界でウィリアムと共に過ごしていたAも、その魔力に目をつけられて貴族の養子となった。
落胤からの復活。
下民からの貴族養子。
側から見れば羨ましいと思われるだろう。
しかしそれは、彼らにとっては穏やかだった生活を跡形もなく壊すような人生だった。
魔力や魔法が非凡であるからといって、ウィリアムの傷が治るわけではない。
貴族に迎えられてからの場所でも、ウィリアムの顔は忌み嫌われた。
更に正妻の義理の母からは酷い虐待を受けた。
Aは大好きなウィリアムに会うことも許されず、ただひたすら教育を叩き込まれた。
ウィリアムとは義理の母の目の届かないところでこっそりと会っていたぐらいだ。
子供の頃の彼らには地獄のような日々だった。
「… オメーも…苦労してんだな」
境遇は違えど、ヤミにはその気持ちが理解できた。
ヤミも異邦人としてこの国に迷い込み、ウィリアムと同様に誰からも理解されず、誰からも認められなかった。
「＿＿だがそんな中…ユリウス様と出会った。あの方は私の見た目など気にせず、その力のみを見てくれた」
ウィリアムは重苦しい表情から一転して、柔らかな微笑みを見せた。
『世界樹魔法〜！？なんて雄大で荘厳な魔法なんだ…！すごいね！
何より…君の優しさがすべて守ろうとしているような…素晴らしい魔法だ！君…是非魔法騎士団に入りなよ！』
『………！！でも…この顔じゃ……』
『？気にすることないけどねー。
うーん…それなら…この
『……ユリウス様、これはあまりにも…ダサイです』
『え〜〜〜！？渾身の出来なのに！』
「… 嬉しかった…この人の為に魔導書を捧げようと思った……」
仮面をAに見せた時、彼女は「誰の趣味ですか」と言って秒でウィリアムの趣味ではないとバレたが。
2年後に魔導書を授かり魔法騎士団に入った時、やっとAと堂々と会うことを許されるようになった。
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なな - こちらこそ、ありがとうございます。 (2019年12月1日 20時) (
レス) id: 1a6326dc3e (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - ななさん» 刺激的なお話ですね！書いてみます。ななさんリクエストありがとうございました。 (2019年12月1日 15時) (レス) id: 88d49bbab8 (このIDを非表示/違反報告)
なな - リクエストです。夢主の義理の母が、来て夢主の結婚の話をしているところを、誰かが盗み聞きという話って書けますかね。 (2019年12月1日 13時) (レス) id: 1a6326dc3e (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - 柚さん» 刀と驚きでほぼほぼ確定ですね！そうです鶴じいさんです。柚さんコメントありがとうございました！ (2019年11月16日 23時) (レス) id: 88d49bbab8 (このIDを非表示/違反報告)
柚 - 人生には驚きが必要だ…!まっまさか!鶴さん!?鶴丸国永こと鶴じいなんですか!? (2019年11月16日 23時) (レス) id: 441c37839d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HANON | 作成日時：2019年9月28日 0時
