仮面の奥 ページ40
「その仮面…取ってくんね…？」
「……あまり…人に見せられる顔じゃないんだ…」
「え？何？とんでもねーブサイクなの？大丈夫大丈夫絶対笑わないから わっはっはっは」
空気を全く読まないヤミの言葉は相変わらずだ。
いつかの時にAがウィリアムの顔は整っていると言っていた。
それは個人の好みにもよるが、Aの趣味は少々分からないところがある。
カッコイイの対象がチャーミーでカワイイの対象がメレオレオナだから。
つまりあの時の彼女の情報はアテにならない。
「…わかっているよ。ヤミ…君は…
白夜の魔眼の頭首が私なのではないかと疑っているんだね」
「………率直にいうとそーだな…」
ウィリアムの魔法は世界樹魔法で、白夜の魔眼頭首の魔法は光魔法。
違う魔法のはずだが、ヤミにはどうも引っかかるところがあった。
体格が似ている。
声色も似ている。
何より、“氣”の感じが同じだった。
以前Aにそのことについて触れたつもりだが、本人は「イイ匂いがした」と言って全く役に立っていなかった。
「…オマエと出会ってもう10年ぐらいか…？
戦場で出会って…それからたまにまた戦場で共に闘って…そんで同時期に団長になった。あんときゃノゼルの三つ編みがプルプルしてたなー。
別に仲良かねーけど…なかなか古い付き合いじゃね……？」
ヤミとウィリアムは、かつて同じ魔法騎士団に所属していた。
二人の所属していた“灰色の幻鹿団”は本拠地が二つあったので、それぞれの場所にいた二人はそれほど頻繁には会わなかったが。
しかし戦場で背中を合わせて戦うこともあった。
それが原因かは分からないが、ウィリアムには何かヤミと同じものを感じていたので、本心では疑いたくないのだ。
「だからさ…見してくれよ…顔」
数秒置いて、ウィリアムはヤミに応えた。
「いいだろう…」
ウィリアムはゆっくりと仮面を外し、素顔を露わにした。
「………！」
ウィリアムの素顔を見たヤミは驚きで目を見開いた。
ウィリアムの顔には、額から目元に掛けて火傷のような痕が覆っていた。
どことなく幻想的な紫の瞳や秀麗な顔立ちとは相反する、醜い傷痕だった。
「……とんでもねー傷痕だな…戦場でか…？」
「いや…生まれつきだよ。呪われた子だと呼ばれていた…。
この傷はAやカザハの回復魔法でも治せなくてね…周りの人間から不気味がられ恐れられたよ」
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なな - こちらこそ、ありがとうございます。 (2019年12月1日 20時) (
レス) id: 1a6326dc3e (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - ななさん» 刺激的なお話ですね！書いてみます。ななさんリクエストありがとうございました。 (2019年12月1日 15時) (レス) id: 88d49bbab8 (このIDを非表示/違反報告)
なな - リクエストです。夢主の義理の母が、来て夢主の結婚の話をしているところを、誰かが盗み聞きという話って書けますかね。 (2019年12月1日 13時) (レス) id: 1a6326dc3e (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - 柚さん» 刀と驚きでほぼほぼ確定ですね！そうです鶴じいさんです。柚さんコメントありがとうございました！ (2019年11月16日 23時) (レス) id: 88d49bbab8 (このIDを非表示/違反報告)
柚 - 人生には驚きが必要だ…!まっまさか!鶴さん!?鶴丸国永こと鶴じいなんですか!? (2019年11月16日 23時) (レス) id: 441c37839d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HANON | 作成日時：2019年9月28日 0時
