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Yoohei side
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最後に彼女が働く楽器屋に行った日から
また少し日が経った。



新年が明けて少し経って。

新しい作品の制作が始まって
それに合わせてツアーの企画も並行して、
今年1年の構成がなんとなく決まりつつある。



特に制作は本格的になってきて
ここ最近はずっと自宅、事務所、スタジオを
ぐるぐると行ったり来たりしてる気がする。





楽しくないことは無いけど、
平凡かと問われれば微妙なところ。





今日は昼過ぎから
事務所でツアーに関する打ち合わせをして

そのあとは近くのスタジオにて
メンバーと制作チームで音作りに打ち込んでいた。



みんなであーだこーだ言いながら
少しずつできていくフレーズを
また何度も聴き直して。



そうこうしているうちに
うちのギタリストの目が開かなくなって来たところで
今日の制作は比較的早めに打ち切った。





借りていたスタジオの近くは
ズラっと飲み屋さんが立ち並ぶ。



ヤンチャそうな若者が楽しそうに遊んでいるのを横目に
車を停めていたコインパーキングまで向かっていると、



見覚えのある女の子が目に留まった。



遊びに来ている他の若者とは違い、
少しフォーマルな格好だけど
顔つきは幼くてどこかアンバランスで、、






ん?この顔は、、






「あれ?Aちゃん?」


『、、?誰、ですか?』






あれ、誰って言われちゃった。
目も合わせてくれない。



人違い?



いやいや、
この身長にこの顔は
絶対Aちゃんなはずなんだけどな、、



俺の事を知っているとは思い難い態度と
いつもとは違う綺麗めな服装に戸惑いが残る。






「え、、Aちゃんだよね?」


『あ!、、えっと、なんだっけ、川上さん?』


「そう!正解!」






良かった、Aちゃんだった。



久しぶりに会った彼女は酔っ払ってるみたいで、
頬に少し赤みが差していた。



楽器屋で話した時よりも少し気が抜けてる気がして、
それに楽器屋以外で彼女を見るのは今日が初めてで
なんだか新鮮で可愛らしい。






「ここら辺で飲んでたの?」


『そうなんですよー。
東京住みだけでミニ同窓会しよう!ってなって。』


「あー、だから綺麗めな服装なの?」


『はい、私こういう服得意じゃないんですけどね。』


「いや?凄い似合ってるよ。」


『ほんとですか?ありがとうございます、、』


「うん、ていうか、飲み会にしては帰りが早いね?」


『あ、私、お酒があんまり得意じゃなくて。
二次会行く前に抜け出してきちゃいました。笑』







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まぬん(プロフ) - こちらこそありがとうございます!頑張ってください!! (2月13日 1時) (レス) id: e77305bd37 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - あかねさん» ありがとうございます。お待たせしてしまい申し訳ないです。更新頑張ります! (1月10日 22時) (レス) id: 0868a1dc49 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - いつも楽しみに読んでます!!更新頑張ってください🙇‍♀️ (1月4日 3時) (レス) id: e77305bd37 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年8月22日 22時

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