vanilla sky

･ ページ26

Yoohei side
_








ギターの異変に気がついた翌日がオフだったので
早速向かった先はもちろんあそこ。






「Aちゃん、久しぶり。」


『お久しぶりです、、』






数ヶ月ぶりに見た彼女は
俺の急な来店に目をひん剥いて驚いていた。



その表情の理由が、



川上さんがまた来てくれた！
なのか、

やばい！川上洋平がまた来た！
なのかが知りたいところだけど、



とりあえず覚えていてくれたことに
少し安堵を覚えた。






「行きたいのに忙しくてさ、全然行けなくて。笑」


『そうなんですか、お疲れ様です。
そのギターはどうしたんですか？』


「あー、これはね。」






チェーン店ではないから
専門的な人もいなさそうだし

修理してもらえるかは微妙だけど
ダメ元で来てみた。



まあ、修理でっていうよりかは
Aちゃんに会えるチャンス！って思ったのが
正直なところだけど。笑






「フレットの打ち直しって、、ここでできたりする？」


『修理ですか？できますよ。』


「え、マジで？」


『はい、店長と私でやってます。』


「あ、そうなの？！
それってさ、どんくらいかかる？」


『今他に1台預かってるので、、
3日後くらいにお返しできるかと思います。』


「良かった、次のフェスに間に合う。」


『春フェスシーズンですもんね。
今日はオフだったんですか？』


「そうそう。今日しか無かったからほんと良かった。
ありがとね。」


『いえいえ、こちらこそ来てくれてありがとうございます。』






柔らかな笑顔でそう言った。



気のせいかな？
なんか今日のAちゃん、
めちゃくちゃ可愛いじゃん。



欲を言えば、
口調までもうちょっと柔らかくなれば
俺としては尚良しって感じだけど。







_

･→←･

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す