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you side
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少し前、自分の働くお店に
背が高くて線の細い男の人が入ってきた。
ただならぬオーラを身に纏って、
長い脚を使って歩くその姿で
この人が誰だかすぐ分かってしまった。
どうする?
何か買ってくれたら会計終わった時にサインとか貰いたいな。
いや、何も買わない可能性だってある。
そしたら今話しかけた方がいい?
でも、川上さんそういうのめんどくさがりそう。
話しかけたところでしどろもどろになっちゃいそうだし。
川上さんがもしもめぼしい物を見つけたとして、
もう1回来て考えようとなった時に
でも身バレしたんだよなーなんて思って来てくれなくなるかもしれない。
ていうかなんでまた来て欲しいとか思ってんの、私。笑
まだお店に入ってきたばっかだし先々考えすぎだってば。
焦りすぎて暴走しかける思考を
なんとか軌道に戻そうとしていたら、
「すみません、」
あの声が上から降ってきて、
上ずりそうになる声と早まる鼓動を抑え、
がんばって返事をした。
質問は置いてあるジャズマスターについてだった。
そのチョイスが、
この人が本物の川上洋平だという事実をより鮮明にする。
初めは普通に普段のとおり接客していたのに、
そこからお互いギターが弾ける者として
話がどんどん脱線してしまって楽しくなってしまって
いつの間にか話している相手が誰だかも忘れるくらい
話に入り込んでしまっていた。
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まぬん(プロフ) - こちらこそありがとうございます!頑張ってください!! (2月13日 1時) (レス) id: e77305bd37 (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - あかねさん» ありがとうございます。お待たせしてしまい申し訳ないです。更新頑張ります! (1月10日 22時) (レス) id: 0868a1dc49 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - いつも楽しみに読んでます!!更新頑張ってください🙇♀️ (1月4日 3時) (レス) id: e77305bd37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏 | 作成日時:2023年8月22日 22時