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ページ18

Yoohei side
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重そうなギターケースを背負って
走ってきたからか、息を切らしている。



ギターを雨に晒して来たはず、と
心配になって思わずヒロとアイコンタクトをとった。



ケースを前に背負い直して
服の袖で軽く拭き始めた。




見た感じハードタイプのケースっぽいけど、
それでも不安だよな、、

同じ楽器を演奏する者として
しばらく立ち止まって見てしまっていた。




すると、俺らの視線に気づいて
一瞬振り返った。




目が合ったことに焦って
ばっと顔を背けようとしたところで
綺麗な2度見をして大きく目を見開いた。



ん?ファンの子かな?



そう思ったのも束の間、
2度見をしてきたのはまさかのAちゃんだった。



会えた嬉しさ半分、濡れてる心配半分で
ヒロがいることも忘れて彼女へ駆け寄る。






「Aちゃん?大丈夫?」


『雨に濡れちゃって、雨宿りのつもりで来たんですけど、』






ギターについた雨粒を払いながら話すAちゃんの鼻は
ほんのりと赤く染まっていて可愛くて。



濡れた前髪も束になってるし
困り顔も相まって俺の父性をくすぐる。






「ギターヤバくない?てか寒いよね?」


『ヤバいです。笑
雨が止んだらお店まで行ってどうにかしたいんですけど、』


「あ、あの楽器屋まで?」


『そうです、店番なんです。』


「雨、当分止みそうにないけど、、」


『そうなんですよね、ギターどうしよう。』


「濡れてるかもだよね?」






持って来たクラッチバッグの中を探すと
ハンドタオルを見つけた。






「中入ってこれで拭こう。
身体も冷え切ってるでしょ?」


『中って、、この中ですか?』


「うん、ロビーなら入れると思う。」






じゃあ入ろうって後ろを振り向くと
そういえばヒロはいなくなっていた。




あ、嵌められた気がする。


これ、スタジオ戻って
絶対まーくん達に話してるヤツだ、、




あっち戻る時どうしよ、、








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まぬん(プロフ) - こちらこそありがとうございます!頑張ってください!! (2月13日 1時) (レス) id: e77305bd37 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - あかねさん» ありがとうございます。お待たせしてしまい申し訳ないです。更新頑張ります! (1月10日 22時) (レス) id: 0868a1dc49 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - いつも楽しみに読んでます!!更新頑張ってください🙇‍♀️ (1月4日 3時) (レス) id: e77305bd37 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年8月22日 22時

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