vanilla sky

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you side
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「へー、Aちゃん、彼氏とかいるの？」


『えっ、急ですね？』






なんの脈略もなしにそんな事を聞かれて
素っ頓狂な声が出た。



さっき頭を撫でられたのもそうだけど
川上さんの行動にはいつも突拍子がない。






「帰ったらご飯って、そういうことかなって思って。」






あー、、なるほど。


いや、でもやっぱり
帰ったらご飯があるってだけで急に彼氏の話し始めるのは
色々段階が足りてないとは思いますけど。






『彼氏なんていませんよ、結構長いこと。』


「えー、ちょっと意外かも笑」


『そうですか？笑
いたら幸せだろうなーってたまに考えますけど笑』






基本的に1人の時間の方が好きだけど
たまーに寂しく感じる時もある。







「じゃあ自炊してるってこと？」


『一応してます。
作り置きして冷凍してるんですよ。』


「偉いなー。
俺料理下手だから羨ましいよ。」







本人は自虐っぽく言うけど、
顔が良くてスタイルが良くて音楽もできて
その上料理もできちゃったらちょっと完璧すぎるから
いいバランスだと私は思う。



こんな人の彼女さんは幸せだろうなー。
ていうか、川上さんって彼女いるよね？絶対。



そろそろ結婚報告とかがあってもいい頃じゃない？






『そちらこそ愛しの彼女さんが
作ってくれるからいいじゃないですか。』


「ふはっ、俺彼女さんいないけどね。」


『え！いないんですか、！！』






意外すぎる事実に大きな声が出てしまった。






「なんでそんなびっくりしてんの笑」


『公表してないだけで絶対いるって思ってました、、
ほら、白井さんも実は結婚されてましたし。』


「あー、まあ確かにね？」


『有名人はだいたいいるイメージです。ヒロさんとか特に！』


「あはっ、どうだろうねー笑」


『もう、余計気になります！』





こんなやり取りもお馴染み？みたいな感じになってきたな。
なんて、ふと思ってしまう。



いたずらっぽく笑う川上さんに
揶揄われてる私というこの構図にも
もう慣れてきていることを不思議に感じた。







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