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YK side
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「え、今なんて?」


『あれ、?川上さんで合ってます、よね?』


「そ、うだけど、、え?」






え?俺、バレてたの?



特にバレた感じもしなかったから
俺の事知らないのかな?それとも気づいてない?
と思ってたんだけど。





「え、分かってたの?」


『・・分かってました。』


「前回からずっと知らないフリしてたの?」


『だって川上さん身バレとか面倒に思ってそうですし。
それならスルーした方が気楽でいいなって思って。』






俺に気を使ったのか
それともその方が自分が楽だからなのかは分かんないけど
単純に感嘆してしまった。



自分で言うのもアレだけど
なかなかな知名度を持ったバンドマンを目の前にして
平然とした様子で振る舞えるのって凄いことだなって。





『ほんとにいるんだって思いました。
入ってきた瞬間のオーラで少し怖気付いちゃいました。』


「なにそれ笑」


『音楽も聴かせてもらってますし、
強いて言えば憧れの存在なので緊張しちゃって。』






視線を斜めに逸らして、
ちょっと照れ臭そうにそう言った。



自分の感情をあまり表にしない感じだとは思うんだけど、
それでもストレートに気持ちを伝えてくれたことが嬉しくて
思わず頬が緩む。




熱狂的なのかは別として、
ファンでいてくれてるってことは確かだよね?



それなのに理性を保って
サインや握手を求めるでもなく、写真を撮りたがるでもなく
ただ秩序を守って接客をしていたのだと思ったら
マジメでさっぱりした性格なのかな?なんて考える。






『ちょ、っと、なんか言ってください。』


「あ、ごめん。考え事しちゃった笑」






俺が返事をせずにいたからか、
焦ったAちゃんがワタワタとする。






『もう、私今結構恥ずかしいこと言ったのに。』


「いや、嬉しいこと言ってくれるなぁって。」


『ていうか、何の考え事してたんですか。』


「うーん、内緒?笑」






照れながら笑うAちゃんと
もう少しだけ話していたいけど。






『あー、そろそろ閉めないとです。』






なんて言われちゃったから、
迷惑にもならないようにその日はお店を後にした。







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まぬん(プロフ) - こちらこそありがとうございます!頑張ってください!! (2月13日 1時) (レス) id: e77305bd37 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - あかねさん» ありがとうございます。お待たせしてしまい申し訳ないです。更新頑張ります! (1月10日 22時) (レス) id: 0868a1dc49 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - いつも楽しみに読んでます!!更新頑張ってください🙇‍♀️ (1月4日 3時) (レス) id: e77305bd37 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年8月22日 22時

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