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「…うそ、なんで…?」
始まったValkyrieのライブ。
そこには居るはずのない人。
「彼が君を賭けたライブに出た。それが君を大事に想う証拠だよ」
『でも、宗は…』
無駄なことはしない人。
きっと、あの衣装も宗が作ったんだろう。
それに、なずなくんもいる。
なずなくんを苦しめた場所に戻ることは、すごく勇気がいることなのに。
『……ッ…』
みか、なずなくん、宗
そこにはかつてのValkyrieの姿が。
「みんな、君の為に動いてるんだね」
私の愛したValkyrie。
二度と、手にはいらないと思っていた。
また、この光景が見れるなんて。
「今までで一番、素晴らしいライブだよ。これが彼らの本気。帝王を怒らせるとただでは済まないようだ」
曲が終わっても、しばらく見惚れてしまい
それはお客さんも同じだった。
永遠に続いてほしい歌声
永遠に見ていたい彼ら
一年前は、彼らを見て
消えてしまいたいとさえ思ったけれど
今は、違う。
もっと彼らを見ていたい。
もっと彼らの側にいたい。
『もっと、Valkyrieのプロデューサーでいたい!』
自然と口に出していた言葉。
それは紛れもない、私の気持ち。
「なら、戻ってこい」
『…え…?』
いつの間にか戻ってきていた皆。
「結果は僕たちの勝利だ。Aはプロデューサーに戻る。異論はないだろう?」
「あぁ、その約束だしね」
『…戻っても、良いの?』
「構わないと言っている。お前がいないと影片が五月蝿いからな」
「良かったな、A」
「A姉ぇとまた一緒にいれるんや!」
『ありがとう、みんな』
最初はどうなることかと思ったけど
自分の気持ちを再確認できた。
皆からの気持ちも。
これも、天祥院の策略なのだろうか。
『私はやっぱりValkyrieが好き』
昔のValkyrieも。
今のValkyrieも。
何があろうと、もう絶対離れない。
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作者名:咲那 | 作成日時:2019年4月1日 22時