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. ライブ当日。
最初に歌うのは"fine"
「個人のレベルが確実に上がっている。さすがAだな」
「さっすがA姉ぇ♪A姉ぇがいれば、敵なしやわぁ！」
「そのAが敵なんだゃよな…」
「そうなんよ…なずな兄ぃも緊張しとる？」
「久々のValkyrieとしてのステージだからな」
「はぁ…大丈夫やろか」
お師さんも、A姉ぇもおらんし不安や。
なずな兄ぃがおらんかったら逃げてたかもしれん。
「結果はわからないが、やれることはやった。後は本番だけだ」
「ごめんななずな兄ぃ。俺がトロいから衣装もいつも通りで」
「みかちん一人に押しつけられないし、気にするな！それに、久々に着れてちょっと感動してるんだ」
久しぶりのValkyrieの衣装。
本当は作ろうと思ってたけど、間に合わんかった。
fineの演目が終わり、すごい歓声が聴こえてくる
そもそもfineはファンが多い。
普段あまりライブ対決をしないValkyrieにとって、元々不利な対決なんだ。
「あかん、すごい歓声や…」
「これがアイツらの実力なんだろうな」
こちらのやる気を奪い取ってゆく。
絶対に、勝てないんやろか。
「フンッ情けないね。あんな啖呵を切っておいて、もう諦めるのか」
聞き覚えのある憎まれ口に、
前を向くと、お師さんの姿が。
その手に持っているものは、
見たことのない衣装。
「お師さん…？なんで、」
「どうせ君のことだから衣装まで手が回らなかったのだろう」
「お師さん！」
「勘違いするな。中途半端な作品を見せて、来た客にこれがValkyrieかと思われなくないだけなのだよ」
お師さんの手には衣装が三着。
ずっと作ってくれてたんか。
「やはり君は来ると思っていたよ」
お師さんの後ろにはfineの親玉。
fineの番が終わって来たんだろう。
「僕はお前の言いなりになりたくないだけなのだよ」
「次は君たちの番だね」
「フンッ、Aは返してもらう。アイツも僕のお人形の一人だからね」
「楽しみにしているよ」
「影片、仁兎。行くぞ」
やっぱりお師さんはA姉ぇが大事なんや！
俺らは絶対負けへん。お師さんがいれば無敵や！
「"お人形"だなんて…"それ"が一番君の大事なもの達なんだろう？」
.
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作者名：咲那 | 作成日時：2019年4月1日 22時
