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「あかーん、全然思いつかへん…」




俺一人でも助ける!なんて言ってしまったけど

何をすればいいかわからへん。





今まで、お師さんに言われたことをやって来ただけやったから…

Valkyrieの歌も二人で歌っとったから一人じゃ無理があるもんな…





「なるちゃんに相談しよかな!」




んー、でもなるちゃんもユニットとモデルのお仕事で忙しそうやし巻き込めない。





「どうしたんだ?」

「それが、A姉ぇが…」





ん?俺、今誰と喋っとるん?

恐る恐る振り向くと、かつての仲間の姿が。





「なずな兄ぃ!…やなくて、裏切り者!絶対教えないで!」





本当はこんな風に嫌いたくないねんけど

Valkyrieを裏切ったことはまだ許せへんねん。





「待って!Aがどうとか言ってなかったか?最近アイツ元気ないし、心配なんだ!」

「A姉ぇ、元気ないんか…」

「何かあったのか?」

「それが…いや!その手には乗らへんで!」






A姉ぇの名前を出して、白状させる気やな!

…でも、本当に心配してるだけかも。

でも、なずな兄ぃと仲良くしたらあかんし。





「俺もAが心配なんだよ。謝っても許されることじゃないけど、今だけは俺にも協力させてほしい」

「…それがな、A姉ぇが」





お師さんに話したときと同じように

なずな兄ぃに話す。





「それで、Aが元気なかったのか」

「うん。だからどうしようか困っててん」

「よし!それなら、にーちゃんに任せろ!」

「??」

「俺もみかちんと一緒にfineと戦うよ」

「えぇ!?」

「それなら二人になるし、Valkyrieの曲で練習できるだろ」

「でも、なずな兄ぃもユニットがあるし…」

「うちの子達なら、少しの間くらい大丈夫だ」

「…でも…、」





なずな兄ぃが協力すると言ったら

お師さんはなんて言うやろか?





「俺にできることがあるなら、少しでも恩返しさせてほしいんだ。AはValkyrieにいるべきだと思う。だから俺にも戦わさせてくれ」

「…わかった」





ごめんな、お師さん。

昔に戻れたみたいで、少し嬉しいって思ってしまっとる。





「A姉ぇ、待っててな」





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作者名:咲那 | 作成日時:2019年4月1日 22時

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