暗殺者達が集まる家があるらしい

期待を抱いて サワー ページ23

いとちゃんに勉強を教えて貰ったあと、お礼を言って自室へ戻る。

「そういえば、まだお庭を見ていなかったですね」

たまたま庭の前を通った時、まだ見ていなかったことに気がついた。

私は庭へと足を踏み入れる。

「わ……！百合と薔薇と……毒々しい植物達がたくさん！」

そこは見渡す限り一面何かの植物が植わっていた。
「毒を持つ百合、トゲのある薔薇、そして多分毒草……さすが暗殺者の家ですね！
もしかしたら私の暗器にも役に立つかもです！」

仕込み武器のナイフタイプなら、刃の部分に毒を塗りたくったり、銃タイプなら、弾の中に毒を入れたり！

「んー！なんて素晴らしいのでしょう！もっともっと暗殺が楽しくなります！」

そういえば、自室に戻っているところでした。
お風呂同様、ひとしきり騒いだ後にやっと自室へと向かった。

本当、誰にも見られていなければいいのですが……。

「は〜っ！疲れました……今度こそ寝ましょう！」

明日は生活用品を揃えて、新作のワンピースを買って、依頼を受けて……
あぁ、考えるだけで嫌になっちゃいます。

「おやすみなさい、今日の初！お疲れ様です、よく頑張りましたよ！」

ベッドの上で一人、自分に向かって労いの言葉を叫ぶ。
寝る前はよく自分を褒めてあげるといい夢が見れる気がしますからね！

明日からも続くここでの生活に期待を馳せて、私の意識はゆっくりと暗闇に消えていった。

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