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135話 ページ36

轟side





基本的に月躬弖は聞けば何でも答えてくれる

家族のことも彼女本人のことも過去のことも隠さずに全て話してくれる

だけど自分のことを話しているというのに月躬弖はいつも他人事のような口ぶりで話す

それは日常生活中にも垣間見える



「両親以外に好きなヒーローっているか?

________ 俺の親父は抜きでな」


「選択肢 減っちゃったな」



だけどヒーローを目指している以上 憧れの存在は誰にだっている

俺はもちろん親父なんかじゃなくてオールマイトだ

月躬弖も両親が一番の憧れなんだろうからそれ以外の答えが聞きたかった



「ミルコさんかな」

「インターン行ってたもんな」

「そうそう」



よくある無難な回答だ これもそう

月躬弖の発言は全て王道というか普通というかとにかく正統派だ


個性にも恵まれているし基礎的な運動神経も女子とは思えないほど高い

学力も八百万と同率一位で俺でも月躬弖の容姿が優れていることは分かる

統率力も高いし洞察力も高いからなんだかんだ言って頭脳戦だって上位で通過する



発言だけでなく月躬弖Aという存在自体が正統だ

彼女が正しいと言えばそれは一瞬で正義と決めつけてしまえるほど信頼も厚い



だがこんな完璧人間は存在しない

コイツになって必ず欠点はある

欠点があっても人に見せないように上手く隠して生きているだけだ

そうする理由を俺は知っている

というより今までは自分もそうだった



親がヒーローというだけで強個性で生まれた子供の俺らはヒーローになるという宿命を無理やり渡された

ある意味 夢を見たことは無いに等しい



だけど テレビに映るオールマイトを見て俺は酷く憧れた

こんなふうに強くなって母さんを守りたいと思った

苦しい時間も親父への憎悪と彼への憧れが全ての原動力だった

夢を見る時間自体は無かったに等しいが俺はそれを窮屈だと思わなかった



けれど月躬弖の場合は違う

唯一自分の弱さを曝けだせる両親を失うと同時に憧れのヒーローも失った



この前 月躬弖が言っていた

「自分じゃない自分になりたい」というのは俺も思ったことがある

なんで自分なんだと嘆いたこともある




両親という一番のヒーローを失ったあの日から月躬弖は彷徨い続けているんだと思う

社会が求める理想の人間であるために本当の自分を殺してしまったが故に自分を見失ってしまっているんだ

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三毛猫 - 轟くん相変わらずイケメン(^^)頑張ってください (2月22日 13時) (レス) id: 717af831f6 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 大好きな作品です。更新これからも待っています。頑張って下さい! (2月22日 11時) (レス) id: c612da49fe (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すごい、面白い。やばい。頑張って下さい。 (2月22日 5時) (レス) id: 199549db1c (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 廃人さん» 聞いてみました!本当に似ていて驚きました笑 今後の展開と一部被ってたりもして…汗 (2月21日 19時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 三毛猫さん» 重ね重ねありがとうございます! (2月21日 19時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ばぐ | 作成日時:2020年2月16日 21時

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