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第三章 ページ18






B級1位二宮隊隊室

カリカリとシャーペンの芯を削りながら数学の問題を解く瀬鳴

その向席に座りながら勉強を教えている彼は二宮隊銃手の犬飼澄晴

二宮隊のNo.2でありコミュ力も高い彼はこの部隊に欠かせない存在でもある




「入隊式で凄いことあったらしいじゃん」

「そうなんですよ〜もうビックリしました
壁に穴がボーンッて空いたんです」

「マジで?それはヤバいね」




顔を上げて視線を参考書から犬飼に移した瀬鳴は身振り手振りでそう話した

頬杖をつきながら瀬鳴の説明を聞く犬飼は興味深そうに口角を上げた

基地の壁に穴を開けるということは瀬鳴よりもトリオン量が多いのは確実

きっと想像を絶する量に違いない




「ここ代入してないじゃん はい減点」

「あぁ〜 間違えちゃった」

「何回やってもダメだね 学んでる?」

「学んでますよ!バカにしてます!?」

「してないしてない」




ヘラッと笑いながら指摘をする犬飼

瀬鳴は頬を膨らましながら消しゴムで途中式を消した

二宮隊は隊長の二宮以外オペレーターを含めた全員が高校生

四人のうち三人は進学校だが瀬鳴はスカウトで他県から来たので普通校に通っている

元から勉強が得意ではない瀬鳴はボーダーの活動と勉強を両立するのが難しいようだ




「あまり瀬鳴ちゃんを虐めないでくださいね」




そう言って現れた彼女は氷見亜季

二宮隊のオペレーターを務めている

冷静かつ敏腕で落ち着いた性格の彼女は後輩の瀬鳴を何かと気にかけている

氷見にとって部隊唯一の後輩ということもあるだろう

マグカップに入ったコーヒーを口に含んだ犬飼は思い出したかのようにポンッと手を叩いた




「そういえば迅さんが風刃手放したらしいね」

「次の使い手を探しているそうですよ」

「辻先輩は?」

「辻ちゃんは選ばれても断るでしょ」




二宮隊攻撃手の辻新之助

マスターランクの孤月使い

剣の腕は確かだが女性苦手という欠点持ちでもある

彼が今ランク戦ブースで個人戦をしているから隊室にはいない

隊長の二宮は上層部に呼ばれているため彼もまた隊室にはいない




「噂だと瀬鳴ちゃん候補に上がってるらしいよ」

「私ですか?」

「風刃の性能と相性良さそうだしね」




風刃の真価は遠隔斬撃

目の届く範囲ならどこにでも攻撃できる

瀬鳴が攻撃手だったら第一候補に上がっていただろう

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あんず(プロフ) - 続編おめでとうございます!!ご自分のペースで構わないので、更新を続けて欲しいです!これからも応援してます! (2021年12月17日 19時) (レス) @page50 id: f3f41a7a80 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - 夢主の解説が完全にニノだ…………!これ聞いてるニノもすごく頷いてそう。 (2021年12月14日 1時) (レス) @page42 id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ - 二宮隊かっこいいですよね!スーツ姿で弧月持ってるの本当に好きです!夢主ちゃんも末っ子感があって可愛いです!! (2021年10月17日 22時) (レス) @page40 id: 25eb3d3bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ナカジマ(プロフ) - すごい次の展開が気になりドキドキしています!これからも応援しています!頑張ってください!! (2021年10月15日 12時) (レス) @page36 id: 94b7e990bf (このIDを非表示/違反報告)
男が苦手な辻 - ぎょえええ終わりですか…ストーリーもキャラ設定も二宮隊も大好きなだけに残念です… (2021年5月27日 2時) (レス) id: 43784786f9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ばぐ | 作成日時:2021年1月10日 19時

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