【ONEPIECE】鎧を纏う2【男主】 (ページ28)

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小さくとも’ ページ28

Aに任せた任務が終わり、軍艦も本部基地に戻ってきた頃、船から降りる海兵たちは焦った様子でこれはどこに報告すれば…と悩んでいた。

とりあえず上司の上司に…と手っ取り早く近くの大将の部屋をノックする。
…返事が返ってきて、海兵たちは緊張した面持ちで部屋に足を踏み入れる。

「黄猿大将、急な訪問すみません。A中将が…」

ボルサリーノはその海兵に手を繋がれ歩いてきた子供に見覚えがある。

ボルサリーノ「……随分A君が可愛くなって帰って来たんだねぇ。」

報告を聞き、とりあえずこちらで預かる。ということになった子供に声をかける。

『ボルサリーノのおじさん！すごい！一段とかっこいいです！！』

10も満たないくらいの子供にそう言われ、純粋に喜ぶボルサリーノ。
独り占めしてやろうかとも思ったが、この後会議があるので、行動を共にするとなれば、会議にも必然的に参加し、他のものとも接触する。

まぁ仕方ないか。と子供の手を取り、歩幅を合わせながら歩くボルサリーノに、すれ違う海兵たちは驚く。
それもそのはず、3m越えの中年男性と華奢で1.4mほどしかない子供が手を繋いで歩いているのだ。事案の香りしかしない。

会議室に入れば、当然少し遅れてきた黄猿に目線が行く、必然的に子供も数多の目に触れる。

『わ、すごい。先生おじいちゃん。』

なんてストレートに失礼な事を言った愛弟子に言われた当の本人、海軍の英雄は愛ある拳を振るおうとするも止めた。

ガープ「…なんでこんな珍妙な姿になっとるんじゃ？」

疑問の方が先に来たようだ。
黄猿がそれとなく海兵から聞いた話を伝えれば、この時期のAに貢いでいたであろうクザンが声をかけようとする前に、この中で1番安心するであろう人物の元へAは駆け寄っていった。

『おつるさん！』

そう走ってくるAを軽々と抱き上げ、ここ最近見ることのなかった笑顔を見せる大参謀に、周りは首を突っ込めなくなる。
こうなればつるの独壇場だ。

つる「久しいね、坊や。やっぱりいつ見ても、アンタは綺麗な顔をしているね。」

前髪を耳にかけながらそうAに言うつるは、満足そうに床に下ろした後、髪が崩れないように頭を撫でた。

センゴク「おぉ、A。おかきでも食べるか？こっちへ来い。」

つる以上に久しぶりの笑顔を見せる元帥に、周りは始まったとばかりの表情である。