信じない理由 96 ページ10
エースちゃんがリドルくんを前にギクっと顔を引き攣らせた。
「お、おいデュース！あれはお前がやったやつだろ！」
「元はと言えばエースがふざけてたから僕が代わりに塗ってやったんだろ！」
「なら最後まできちんと塗っておけよ！」
「エースがふざけず塗っておけばこうはならなかったのに僕のせいにするのか！」
ぎゃいぎゃいと言い合っているのをあちゃーと思いながら見つめていると、きゅ、と袖が握られた。
監督生ちゃんだ。眉を八の字に下げ、言い合っている二人を見ないように顔を下に向けている。
そうだ、確か監督生ちゃんのトラウマって…！
ハッとしたところでリドルくんが机を叩いて立ち上がった。
「いい加減にするんだ二人とも！！
「リドルくん！！」
ビクビク震えている監督生ちゃんを抱きしめてリドルくんを見れば、ハッとした顔をして振り上げていた杖を下ろした。チラリとリドルくんを見た監督生ちゃんの目には明らかに怯えが込められていて。
「監督生、その」
「っ！･･････は、はい･･････」
消え入りそうな声でリドルくんに返事をしたけれど、目を合わせないようにしているのが丸わかりだ。さっきのリドルくんの怒りのせいでリドルくん自体が監督生ちゃんの中で、怖い、と認識されてしまったらしい。
リドルくん、ショックだろうな。監督生ちゃんのこと気にして、学園長に進言したくらいだし。
「怖がらせるつもりはなかったんだ。･･････すまない」
「い、いえ･･････」
空気がどんより重くなってパーティーどころじゃなくなってしまった。とはいえトレイくんのケーキはまだたくさんあるし、グリちゃんも空気を気にしつつたまにケーキに目が入っているところを見ると食べたいのだろう。
「んー、監督生ちゃん、オレと少し散歩しない？いいよね、リドルくん」
「え･･････ああ、そうだね。薔薇が綺麗に咲いているから見てくるといい」
「ほら行こ、監督生ちゃん」
「あ、はい･･････！」
とりあえず、お互い離れて頭を冷やす時間が必要だろう。迷路はオレがいれば迷わないから近くを歩いて帰ってくればいいもんね。
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埋夜冬(プロフ) - れおさん» 読んでいただきありがとうございます！まだまだ続きますし書きたいところが書けてないので全寮終わってからが本番です！お楽しみに！！ (11月7日 23時) (
レス) id: 7f524a9c70 (このIDを非表示/違反報告)
れお - 監督生と他寮の絡みの勘違いが最高すぎます！更新楽しみにしてます！ (10月30日 22時) (レス) @page26 id: bf0a07f8e6 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 三色団子さん» 読んでいただきありがとうございます！はてさてこれからどうなるんでしょうねー！お楽しみに！！コメントありがとうございます！ (8月4日 22時) (レス) id: 7f524a9c70 (このIDを非表示/違反報告)
三色団子 - やっとこさ気づいたかパイセン…()面白い！！更新頑張ってください！！ (8月4日 3時) (レス) @page21 id: f3a4577dfa (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 善さん» 読んでいただきありがとうございます！やっと！やっと気付いてくれましたね！オルトくんが！！！ここからイデアさん達がどうしていくのか見切り発進な作者も楽しみです！！コメントありがとうございます！ (8月1日 23時) (レス) id: 7f524a9c70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜 冬
| 作成日時：2023年1月15日 19時
