信じない理由 105 ページ19
あ゙〜帰りて〜〜、まあもう放課後なんですけど。
監督生氏はオルトが見てくれていたからなんの問題もなかったし。ていうかすでにモンペいるから何か起こる前に回避しているし。マジで拙者いらないってこれは。
クラスメイト、先輩、教師。みんなが監督生氏が何かに巻き込まれないように目を光らせていた。オルトの"目"からくる情報は嘘をつかない。
データ越しで圧を感じるんだ、リアルでいたら圧により秒で魂とさよならバイバイするところだっただろう。
圧に震えながら迎えた放課後。あとはもう監督生氏が寮に帰るのを見届けるだけだ。
「あ、兄さん!」
監督生を連れてきたオルトがニコニコ顔でこちらに手を振る。それにそっと手を振り返して少しだけ近付いた。
「じゃ、じゃあ送ってくけど、寄るとことかある?」
「大丈夫です!」
「あっ、そ、そう」
あぶなー笑顔眩しくて目潰れるかと思ったー!
今日は何かイレギュラーなさそうで良かった。拙者じゃ対処出来ないし、ていうかしたくないし。
あー早く帰って昨日発売されたばっかのゲーム攻略したい。昨日の時点でイイとこまでいったからあとちょっとなんだよな。
「ゲーム・・・・・・!?」
「ア、」
「そうなんだよ!兄さんの部屋にはゲームがたくさんあるんだ!いろいろ種類があるんだよ。監督生さんはゲームした事ある?」
「オルト、」
「手遊びとかならやったことあるんですけど、デジタルゲームは高くて買えなくて・・・・・・お姉ちゃんと見てるだけでした」
「えっと、」
「じゃあイグニハイド寮においでよ!監督生さんの知らないゲームも沢山あると思うよ!」
「あばば」
「いいんですか・・・・・・?」
「ダメかな、兄さん・・・・・・」
期待のこもった控えめにキラキラした瞳、お願いと潤んだ瞳。
断れる人がいるなら出てきて欲しい。いや他寮の人は断れるんだろうけど。拙者には無理。
「な、なら・・・・・・
「行きたいです!」
「良かったね、監督生さん!」
やったー、と笑い合う2人。周りに花の幻覚が見える。ここが楽園か・・・・・・。
うーん、監督生氏でもできるゲーム。簡単な格闘ゲームとか人生ゲームとかかな。
いや待て、今拙者の部屋って昨日ゲームした状態のままだった気が・・・・・・?皆に守られてる監督生氏をあの魔窟へ・・・・・・?
拙者の未来のため、秒で片付けることを固く決意した。
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埋夜冬(プロフ) - れおさん» 読んでいただきありがとうございます!まだまだ続きますし書きたいところが書けてないので全寮終わってからが本番です!お楽しみに!! (11月7日 23時) (レス) id: 7f524a9c70 (このIDを非表示/違反報告)
れお - 監督生と他寮の絡みの勘違いが最高すぎます!更新楽しみにしてます! (10月30日 22時) (レス) @page26 id: bf0a07f8e6 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 三色団子さん» 読んでいただきありがとうございます!はてさてこれからどうなるんでしょうねー!お楽しみに!!コメントありがとうございます! (8月4日 22時) (レス) id: 7f524a9c70 (このIDを非表示/違反報告)
三色団子 - やっとこさ気づいたかパイセン…()面白い!!更新頑張ってください!! (8月4日 3時) (レス) @page21 id: f3a4577dfa (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 善さん» 読んでいただきありがとうございます!やっと!やっと気付いてくれましたね!オルトくんが!!!ここからイデアさん達がどうしていくのか見切り発進な作者も楽しみです!!コメントありがとうございます! (8月1日 23時) (レス) id: 7f524a9c70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:埋夜 冬 | 作成日時:2023年1月15日 19時