信じない理由 8 ページ9
学園長さん、いい人でもなさそうだけど、悪い人でもなさそう。あと寮長さんたちは皆綺麗な人ばっかり。大人はまだ信用する気ないけど、お姉ちゃんが言うほど酷い雰囲気は感じない。怖いけど。今この白黒の大人といるのも怖いけど！
｢仔犬、俺がまだ信用出来ないのは分かる。だがあまり離れて歩かれると何かあった時に守れない。もう少し近くに来い｣
今は大股の五歩ぐらい距離を空けて歩いていたが手招きされてしまった。どうしようと浮いて移動しているグリムを見上げると｢大丈夫なんだゾ｣と手を引かれた。
それを見た白黒の大人も前を向いて歩き出す。
｢紹介が遅れたな。俺はデイヴィス・クルーウェル。ここの教師だ。あのカラスは腰をあげるのが遅いから、何かあったら俺に言うといい｣
白黒の大人ーーーークルーウェルさん。多分この人も、悪い人ではない。まだ分からないけど。
｢ここにいるなら服装も変えないといけないな。そんな可愛らしい服では、女子に飢えた駄犬共の的になってしまう｣
そうですよね。いくらお姉ちゃんにやられた美少女風ナチュラルメイクとゆるふわヘアで女の子っぽくしてても女装してるのバレたら確実にいじめの的です。ボクは心の中でクルーウェルさんに同意した。
歩きながらボクを見るクルーウェルさんはどんな服ならいいか考えているらしい。
｢スカート······いやそれこそ駄犬共に······やはりズボンか······｣
なんかブツブツ言ってるけど小さくて聞こえない。
｢と、着いた。ここが今日から仔犬が過ごす家だ｣
2〜3階ほどある屋敷のような家だ。問題は······絶対住めないほどにボロい！！！！やっぱりボクに優しくしたのは嘘だったんだ！！！！
｢あｯｯｯｯｯｯｯｯんのクソカラス······！！！｣
｢ひぇっ｣
隣からド低音が聞こえてきたと思ったらクルーウェルさんが人を殺しそうな目をして唸ってました。怖い。泣きたい。
｢うぅ······お姉ちゃん······｣
グリムが肉球で頭を撫でてくれる。癒されるけど、それより自分の今後が気になってしまう。野宿とか出ていけって言われたらどうしよう······。
ハッと息を飲む音が聞こえた。見るとクルーウェルさんが眉尻を下げて傷付いた顔をしていた。
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埋夜冬(プロフ) - 茜さん» 読んでいただきありがとうございます！続編でやらせていただきますね！お待ちください！ (2022年1月30日 11時) (
レス) id: 71445b0c29 (このIDを非表示/違反報告)
茜 - 夢主のイラストを見て可愛い！と叫びそうになりました。リクエストでハーツラビュルにお茶会に呼ばれたらというのをお願いします (2022年1月30日 11時) (レス) @page40 id: 6b60f4e764 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - ユノンさん» こんにちは！コメントありがとうございます！私自身イラストが描けないので、絵心のある友人に頼んでみました！11日以降にまた覗いてみてください！きっとイラストが載ってますよ！ (2022年1月6日 17時) (レス) id: 5c8498129f (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 夢主人公のイラストが見てみたいです (2022年1月6日 12時) (レス) @page3 id: 53f56e15b5 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 星猫さん» 嬉しいです！！ありがとうございます！！続編までいくと思いますので、どうぞよろしくお願いします！！！ (2021年12月30日 14時) (レス) id: 5c8498129f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜 冬
| 作成日時：2021年11月21日 23時
