信じない理由 30 ページ31
女の子というのに今まで触れたりとかしたことがない。昔から男友達と遊んでいた方が楽しかったし、ここも男子校だ。女性と言えば母さんくらいで、こんなふうに頼られたことがない。
おいエース！ニヤニヤした目で見るなよ！！仕方ないだろ耐性がないんだ！！！
｢大丈夫だ監督生。僕の後ろにいるんだぞ｣
コクコク監督生が頷いたのを見て、深呼吸を1つ。張り詰めた空気。扉に手をかけ、一気に開けた！
｢······誰もいない｣
｢当たり前だろう。今まで出てきてないんだから。きっとどこかに隠れているよ｣
寮長が｢全く······｣とため息を吐いて、前へ出る。
｢ゴースト達、居るのはわかっているんだ。早く出ておいで。監督生ももう大丈夫だ。ゆっくり出てくれれば怖がりはしない｣
寮全体に向かって声を張り上げる。少しの間。キィ、と音のした方を見ると誰もいないはずの寮なのに、部屋の扉が開いた。そこから顔が3つ。
｢やっ、やっぱりいるんだ······！｣
ふっくらしたゴースト、細いゴースト、他よりも小さいゴーストの3人。彼らは姿を見せたがこちらに近付いてこない。
｢ほ、本当に怖くないかい？｣
｢あの先生に出ないように言われたから、まだ掃除されていない部屋にいるつもりだったんだけどねぇ｣
｢確かにゴーストだが悪いゴーストじゃないんだ。信じてくれ｣
僕たちは総じて目をぱちくりと瞬かせ、そして監督生を見た。監督生もこくんと頷いて前へ出る。
うん、やっぱりシェフゴーストと同じで悪い奴らじゃなさそうだ。これなら監督生も安心だろう。
｢あっ、あの、ボクのために今まで隠れていてくれたんですよね？ありがとうございます。お化けはちょっと怖いけど······ゴーストさん達なら大丈夫です！！｣
迷惑かけてごめんなさい！と監督生は頭を下げた。ゴースト達が慌ててこちらに駆け寄って頭をあげるように言う。
｢いやぁ、良かったよぉ。いるって知った時は怖かっただろうけど、勇気を出してくれてありがとうねぇ｣
｢このまま隠れ続ける生活だったらどうしようかと思ったが、もう大丈夫そうだな｣
｢これで夜泣いているお前さんを慰めることができる｣
夜、泣いている······？
｢あ、その······｣
監督生が言い淀んでいるのを見ると、泣いているの本当らしい。
｢お姉ちゃんに―――――｣
まさか、お姉さんに酷いことをされる夢を見ているのか！？
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埋夜冬(プロフ) - 茜さん» 読んでいただきありがとうございます！続編でやらせていただきますね！お待ちください！ (2022年1月30日 11時) (
レス) id: 71445b0c29 (このIDを非表示/違反報告)
茜 - 夢主のイラストを見て可愛い！と叫びそうになりました。リクエストでハーツラビュルにお茶会に呼ばれたらというのをお願いします (2022年1月30日 11時) (レス) @page40 id: 6b60f4e764 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - ユノンさん» こんにちは！コメントありがとうございます！私自身イラストが描けないので、絵心のある友人に頼んでみました！11日以降にまた覗いてみてください！きっとイラストが載ってますよ！ (2022年1月6日 17時) (レス) id: 5c8498129f (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 夢主人公のイラストが見てみたいです (2022年1月6日 12時) (レス) @page3 id: 53f56e15b5 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 星猫さん» 嬉しいです！！ありがとうございます！！続編までいくと思いますので、どうぞよろしくお願いします！！！ (2021年12月30日 14時) (レス) id: 5c8498129f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜 冬
| 作成日時：2021年11月21日 23時
