ネズミがいる夢の国のお城が目の前に！ ページ20
森を移動している間はモンスターは出ず、気付けば大きな壁が目の前にそびえ立っている。これが、王国をモンスターから守る壁。
大きな門が二重にあり、門と門の間にいる兵士にクルシュが挨拶をすると、門が開けられ王国に入る。
｢わぁ･･････！！｣
門の先はまさしく別世界だ。
果物や野菜を売る人々。水のつぶを浮かせて的に当てている子供たち。笑い声と物を売る商売人の元気な声。歩いてる人の中にはケモ耳の人までいる。まさしく活気のある王都。そして異世界らしい街だ。
｢すごい！ファル見て！あれ何かな！？｣
見るもの全てが新しくて、Aの目はキラキラ輝いている。そんな姿はとんでもなく可愛いと思うが、ファルは乗り気になれなかった。
―――――人間は、俺たちの国を追い込んだ忌々しい奴等だ。A以外の人は全ていなくなればいいのに。
だが本音を言うとAが悲しんでしまう。だから言わない。いつか、その時がくるまで。
｢着いたぞ。これから王宮内に入る｣
クルシュの言葉に前を見ると、この世界に来る前よく目にしたネズミがいる夢の国にそっくりなお城があった。見るからに広くて大きい。
｢はっ！どうしようファル！僕王様に会うのに礼儀とか分からない！｣
｢そうだな･･･。言葉全部にいちいちお辞儀でもしておくといいぞ。王と付くものには頭を下げておけば間違いない｣
ファルは王と付く"あの方"を思い出す。今はもう回復しているだろうか。次期王も頭の切れる人なので、皇位を渡しているかもしれない。
｢分かった。頑張る･･･！｣
なんか緊張してきたよ･･･とAはドキドキしている心臓を押さえた。とりあえずペコペコ謝っておくことだけ頭に入れて、止まった馬車から降りた。
｢今回、貴方たちが会うのは王ではなく王子だ。とてもお優しい方で魔力も過去最高を記録している｣
そんなにすごい人と会うのか。ますます緊張してしまう。失礼なことをしないように心掛けないと。
兵士たちと別れて、クルシュとファルとAの3人で城の奥へと進んでいく。高価そうな壺や金の額縁の絵画。さすがお城だ。全てに金が施されている。
一際豪華で大きな扉の前に立つと、クルシュが控えめに扉をノックした。
｢エル王子。お連れ致しました｣
するとキィ･･･と扉が開く。入るとにこやかな笑顔を浮かべている人がいた。
｢はじめまして｣
扉の向こうで待っていたのは金の髪に翡翠の瞳をした、絵本に出てくるような王子様だった。
このままだとファルが不敬罪で捕まりかねない→←見破るとはさすが王国騎士団小隊長
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埋夜冬(プロフ) - ふわふわありすさん» わぁ！ありがとうございます！転生ものにハマってからずっと書きたかったものなのでそんなに褒めてもらえて嬉しい限りです！これからも応援よろしくお願いいたします！ (2020年8月2日 22時) (
レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわありす(プロフ) - 初めまして。初期の頃から楽しく読ませてもらってます。オリジナル作品でこんなに面白くて設定がしっかりしているなんて、尊敬します…。文章力も羨ましい限り(泣) 応援しております、頑張ってください！！楽しみに待ってますっ (2020年8月2日 21時) (レス) id: 4a3a7aaa8a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 千々さん» ありがとうございます！！サブタイトル忘れてることに気付いて慌ててつけました（笑）まだまだ続きますので、これからも応援よろしくお願いします！コメントありがとうございました (2020年6月28日 7時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - やっぱこの作品好きだなぁ。初期の方から応援させていただいているんですが、サブタイトルだったりお話の展開をものすごく楽しみにしています！ (2020年6月28日 7時) (レス) id: df88b28f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜冬
| 作成日時：2020年4月15日 6時
