森の主のご登場です ページ18
部屋で荷物をまとめ終わったところでファルが部屋に入ってくる。
Aは分かっている。ファルは本当は王都に行くのは乗り気じゃない。だが自分のために共に来てくれる。ファルは優しい。
「まとめ終わったか?」
「うん。ねぇファル、守ってくれてありがとう」
ずっとファルといたのでこの世界には実は自分たちしかいないのではと思い始めていたところだ。そんな中にいきなり王国騎士団が現れた。ファル以外の人と会うにはレベルが高すぎると思う。緊張でガダガダ震えても仕方ない。
ファルが守ってくれたことでどんなに救われたか。
ファルはAの前に来ると優しく髪を梳いた。そのまま頬を撫でる。
「当たり前だろ。俺はお前の――――」
ドゴォン!!
瞬間、大きな爆発音が響いた。
ファルがすぐにAを抱きしめ庇う。
「いっ、今の何!?」
2人して外へ出ると、クルシュたちがモンスターと対峙していた。ワニを何倍にも大きくしたようなソレは身体中に苔が生えている。
Aは急いでステータスと念じると説明が出てきた。
グオード
〔岩となって眠る森の主。滅多なことでは起きないが森に侵入した敵を排除するために起きる。〕
この森の主・・・!?!?
森に侵入した敵を排除するとは、もしやクルシュたちの事だろうか。
グオードがしっぽを一振りすると兵士たちが飛んで木に強打する。痛々しい声が響いた。
「っ、貴様・・・・・・ッ!!」
クルシュは背中に掛けている弓矢を取り出し構えた。クルシュを中心にものすごい風が吹く。
クルシュの属性は、風。その風を矢に込めて放つ。
「グォォォァァァ!!」
放った瞬間グオードの皮膚に矢が刺さる。それほど風で速さを増した矢は高速だ。クルシュはすぐに次の矢を構える。
グオードは矢を放ったクルシュを見ると叫び暴れ出す。しっぽで木を薙ぎ倒し森が壊れていく。
クルシュは倒れてきた木を避けた。だが見越していたかのようにしっぽが振るわれ、
「あ"――――!」
クルシュの体は木に激突した。グオードはクルシュ目掛けて突進していく。このままじゃクルシュが!!
――――グオード!!僕に集中して!!!
Aはグオードをクルシュから逸らすた、必死にスキルを発動させた。ふわりと風が吹きグオードの目がこちらを向く。
「ひっ!!」
グオードはAの方に体を転換させ、突進の速さで近づいてくる。集中させる相手を自分にしてしまったから逃げても追いかけてくるだろう。
助けて・・・ファル!
見破るとはさすが王国騎士団小隊長→←待て待てここ木の家だから燃えるよ?
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埋夜冬(プロフ) - ふわふわありすさん» わぁ!ありがとうございます!転生ものにハマってからずっと書きたかったものなのでそんなに褒めてもらえて嬉しい限りです!これからも応援よろしくお願いいたします! (2020年8月2日 22時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわありす(プロフ) - 初めまして。初期の頃から楽しく読ませてもらってます。オリジナル作品でこんなに面白くて設定がしっかりしているなんて、尊敬します…。文章力も羨ましい限り(泣) 応援しております、頑張ってください!!楽しみに待ってますっ (2020年8月2日 21時) (レス) id: 4a3a7aaa8a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 千々さん» ありがとうございます!!サブタイトル忘れてることに気付いて慌ててつけました(笑)まだまだ続きますので、これからも応援よろしくお願いします!コメントありがとうございました (2020年6月28日 7時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - やっぱこの作品好きだなぁ。初期の方から応援させていただいているんですが、サブタイトルだったりお話の展開をものすごく楽しみにしています! (2020年6月28日 7時) (レス) id: df88b28f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:埋夜冬 | 作成日時:2020年4月15日 6時