5話［♪］ ページ10
｢なんだよ｣
琉司はバカなので察することが苦手だ。言ってもらわないと分からない。
｢いやだがら、自分用だとしても何に使うんだろうって･･･｣
｢何にって、疲れた時に見てスゲーなって思うだけだよ。他になんかあんのか｣
コスプレは見てる側からしたら2次元の存在だった推しに会えるのであり、している側からしたら大好きな推しになれる、お互いに最高の時間だ。写真に留めておくのはその推しが現実にいるということで癒される。日々疲れた自分の心を癒したい。あんなに完成度高いかぐや様なら絶対癒される。
｢な、ないです｣
何故か苦笑いされている。何故だ。自分は今おかしい事を言ったか？
｢まあいーや。で、写真撮らせてくれんのか？｣
｢別に、いいですけど･･･｣
｢マジか！？｣
うわー、すっげー嬉しい！
おそらく琉司の顔はものすごい笑顔だ。琉司的には生まれてから一番満面の笑みだと思う。しかし元の顔が怖いのでめちゃくちゃ笑っても怖さが増すだけだ。
｢でも場所がねぇな。･･･あ、俺ん家とかどうだよ？いや駄目だわ姉貴がいる｣
家に連れていったら絶対うるさい。人の話聞かない人だから彼に質問責めしそうだ。
｢いや、僕は別にお姉さんがいても･･･問題はないですが｣
桜からしたらこんな強面との約束なんて早く終わらせたいだろう。琉司が同じような立場だとしたら、怖いから早く解放されたいと思う。
｢簡単に帰れねぇぞ、いいのか？｣
主にマシンガン質問的な意味で。
｢あ、それはちょっと･･･｣
おそらく勘違いが生じているだろうがお互い気付かない。きっと桜の中ではどんな怖い姉なのかを想像していることだろう。
｢僕はイベントがあればそこでやる―――――｣
じー。
琉司は穴があくほど桜を見る。ガン見する。所謂無言の圧力だ。
イベントでやってくれるのは嬉しいが近々そんなイベントはなかったはずだ。何ヶ月後にはいくつもあるだろうが、そこまで待てるわけが無い。すでに気持ちがかぐや様の写真を撮る気持ちなのだ。この気持ちのまま数ヶ月？発狂するぞ？いいのか？
視線を泳がせた桜は諦めたため息をつき言った。
｢家、来ますか？｣
｢おう｣
力強く頷いておいた。琉司とて礼儀があるのは分かっている。あのかぐや様を撮らせてもらうのだ。相手の都合が良い日に容量いっぱいになるまで写真を撮らせてもらいたい。なので都合が良い日にしてくれることになった。
今のうちにフォルダを空けておこう。
楽しみだ。
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埋夜冬(プロフ) - 桧さん» 返信遅くなりすみません！続編にいくので、引き続き応援よろしくお願いします！コメントありがとうございました！ (2021年9月7日 18時) (
レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
桧 - めちゃめちゃ面白いです！！更新楽しみに気長に待ってますね！！ (2021年8月6日 0時) (レス) id: f7e0d06981 (このIDを非表示/違反報告)
ひらり(プロフ) - あおん。さん» コメントありがとうございます！ゆっくりとした更新になりますが、これからも応援の程宜しくお願い致します！ (2020年9月28日 13時) (レス) id: 39d75deffc (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - あおん。さん» ありがとうございます！ちまちま更新していきますが、これからも応援よろしくお願いいたします！ (2020年9月28日 8時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
あおん。 - 面白いです！更新楽しみにしてますね！ (2020年9月28日 4時) (レス) id: 71950dc544 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜 冬 | 作者ホームページ：http://uratuku/sounewawawa1
作成日時：2020年3月1日 13時
