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5話[☆] ページ11

「なんだよ」

琉司は案外察することが出来ないらしい。つまりこちら側が彼に言わないと分からないということか。

「いやだから、自分用だとしても何に使うんだろうって…」

「何にって、疲れた時に見てスゲーなって思うだけだよ。他になんかあんのか」

そう言われたって桜の不安は拭いきれない。
ないというのは頭の中で分かってはいるのだが。

「な、ないです」

と苦笑いをする。おかしことは一切言ってはいないが。

「まあいーや。で、写真撮らせてくれんのか?」

「別に、いいですけど…」

「マジか!?」

琉司の顔がものすごい笑顔だ。しかし元の顔が怖いのでめちゃくちゃ笑っても単に怖さが増すだけだ。こんなヤンキーがアニメ好きなどと誰が知りえようか。

「でも場所がねぇな。…あ、俺ん家とかどうだよ?いや駄目だわ姉貴がいる」

彼の姉とは一体どんな人なのだろう?

「いや、僕は別にお姉さんがいても…問題はないですが」

桜は一刻も早くこの強面との約束を終わらせたいのだ。一回同じ立場になってみれば分かる筈だ。一体誰が好き好んでこんなヤンキーと強面と約束したがるだろうか。

「簡単に帰れねぇぞ、いいのか?」

え…。それは是非ともご遠慮したい。

「あ、それはちょっと…」

これがお互いの勘違いなどと誰が気づくだろうか。桜の中ではどれほど怖い姉なのだろうかと想像している。

「僕はイベントがあればそこでやるーーーーー」

じー。琉司は穴が空くほど桜を見る。ガン見だ。所詮無言の圧力をかける。
近々イベントは無い。何ヶ月後位ならばあるが。そこまで待ってもらおうと考えたのだ。
が、彼に待つ気は無いらしい。
仕方なしに視線を泳がせていた桜は諦めたという意味の盛大なため息をついて言った。

「家、来ますか?」

「おう」

琉司は頷く。恐らく向こうも礼儀位は分かっているだろう。此方としても都合の良い日では無いと上がらせる事が出来ない。
ということで、両者の都合の良い日にした。

はぁ…。
これだとどうなるんだ…?
今から疲れが溜まってきた…

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埋夜冬(プロフ) - 桧さん» 返信遅くなりすみません!続編にいくので、引き続き応援よろしくお願いします!コメントありがとうございました! (2021年9月7日 18時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
- めちゃめちゃ面白いです!!更新楽しみに気長に待ってますね!! (2021年8月6日 0時) (レス) id: f7e0d06981 (このIDを非表示/違反報告)
ひらり(プロフ) - あおん。さん» コメントありがとうございます!ゆっくりとした更新になりますが、これからも応援の程宜しくお願い致します! (2020年9月28日 13時) (レス) id: 39d75deffc (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - あおん。さん» ありがとうございます!ちまちま更新していきますが、これからも応援よろしくお願いいたします! (2020年9月28日 8時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
あおん。 - 面白いです!更新楽しみにしてますね! (2020年9月28日 4時) (レス) id: 71950dc544 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:埋夜 冬 | 作者ホームページ:http://uratuku/sounewawawa1  
作成日時:2020年3月1日 13時

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