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13話[♪] ページ26

これはここに使うやつ・・・・・・これはこの壺に・・・・・・ん?こりゃ何だ?何用だ?
だーッ!!分かんねぇ!!多すぎんだよクソが!!

もう何度こうなったことか。琉司はもともとヤンキーだ。短気だし、物に当たる時もある。大量に転がる掃除用具を壁に投げつけたくなった時は携帯を開く。待ち受けになっているのは昨日撮ったかぐや様だ。

もうこれは見るだけで落ち着く。綺麗すぎる。かぐや様まんますぎる。太陽の五角形の煌めきが霞むくらいだ。イライラしていた心が落ち着いて、こんな高クオリティがまた見られるならば掃除程度頑張ろうと思える。

2階を見れば、小さいながら音が聞こえる。ミシンの音だろうか、分からないが桜も頑張っているのだ。
自分もこれしきで音を上げるなんてしない!と決めてから、ふと思う。
この掃除をすれば素敵なコスプレを間接的に手伝っていることになっているのでは?俺今とんでもないことに気付いてしまったのでは?俺天才では?

これは怒っている場合ではない。隅々まで綺麗にしておかないと手伝ったことにはならないじゃないか!
考え方が限界オタクっぽくなっているがそんなことは気にしていられない。

学校からここに来て16時。タイムリミットはあと4時間。これを過ぎると姉の羽叶がお腹すいたと暴れ出す。自分で作れよ!!と度々喧嘩するのだが、結局姉には逆らえないのだ。弟という存在は。

この部屋が終わったら次はあの部屋で、そしたらこっちに行って・・・・・・、考えるのは嫌いだが琉司なりに効率よくやっているつもりた。
とりあえず昨日桜が掃除したであろう部屋は軽めにやって終わらせる。今日やるのは掃除出来ていない別の部屋だ。テキパキ動いて隅まで掃除する。

「・・・こんなもんだろ!」

そろそろ帰らなければならない時間だ。ふむ、我ながら良い出来だと思うぞ。
あれから桜は降りてこない。熱中しているのだろう。仕方ない。俺が何か作っておいてやろう。

勝手に冷蔵庫を漁る。作るのは豚キムチ丼だ。夕飯も食べてないからな。手早く作り洗い物を済ませ手紙を置いておく。掃除用具はしまう場所が分からないのでひとまとめにしておいて。

「いいのが出来んの待ってっからな。1番に見せろよ」

聞こえないだろうが2階にいる桜にそう呟いて、琉司は葉鍵家を後にした。

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埋夜冬(プロフ) - 桧さん» 返信遅くなりすみません!続編にいくので、引き続き応援よろしくお願いします!コメントありがとうございました! (2021年9月7日 18時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
- めちゃめちゃ面白いです!!更新楽しみに気長に待ってますね!! (2021年8月6日 0時) (レス) id: f7e0d06981 (このIDを非表示/違反報告)
ひらり(プロフ) - あおん。さん» コメントありがとうございます!ゆっくりとした更新になりますが、これからも応援の程宜しくお願い致します! (2020年9月28日 13時) (レス) id: 39d75deffc (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - あおん。さん» ありがとうございます!ちまちま更新していきますが、これからも応援よろしくお願いいたします! (2020年9月28日 8時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
あおん。 - 面白いです!更新楽しみにしてますね! (2020年9月28日 4時) (レス) id: 71950dc544 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:埋夜 冬 | 作者ホームページ:http://uratuku/sounewawawa1  
作成日時:2020年3月1日 13時

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