75冊目 ページ36
どうしよう、どうしたらいいんだ。
日が過ぎるのはあっという間で、もう今週の休み。つまりは、Aの母が来る日にちになってしまった。湊が、今まで確執があった父に対してあれ程頑張ったのだから自分も頑張らなければならない。隠れて付き合うよりも認めてもらいたいに決まっている。
だがあの母だ。良いことも悪いこともビシッと言うので傷つくことがよくあった。今回湊との関係を言って「気持ち悪い」と言われてしまったら？湊にも悪いし、心が痛くなるし、何より離れなければいけなくなってしまうかもしれない。
だから母にも認められるようにしたいのだが、どうすればいいのか分からない。第一母の好みなんて知らない。
「でもさ、仮に好み通りにしたらそれは認めてもらえたことにはならないんじゃないの？初対面だからある程度は取り繕うけど、性格とか個性を変えたらそれは俺じゃないわけだし」
湊の言う通りだ。それは分かっているが、怖いものは怖い。緊張する。だが話さないという選択肢が出てこないのは、湊の頑張りを近くで見てきたからだろう。
「怖いんだよ。否定されるの。俺はずっと湊さんの傍にいたいけど、母さんが拒否したらここに居られなくなるかもしれない。会えなくなるとか、考えただけで心が痛い」
不安な顔が全面に出ている。そんなに自分は愛されているのか、と湊はAを抱き寄せた。
「もちろん俺も不安だよ。でも大丈夫だ。何となくそんな気がする。それに、否定されても俺がAのこと好きな気持ちは変わらないし」
ね？と頭を撫でるとAは微笑んだ。湊となら、何でも大丈夫だ。そんな気がする。
「そうですね。俺も、否定されても湊さんのこと好きなのは変わらない」
だから、いつも通りでいよう。いつも通りの湊と、いつも通りのAで。そうして認めてもらえたら、きっと、今よりも幸せだ。
「料理か何か作る？俺手伝うよ。少しはできるようになりたいし」
「軽食程度にサンドイッチでも作ろうかな〜と。置いてあったら好きなときに食べられるから」
「いいね、そうしよう」
例え料理が壊滅的に下手な湊でもサンドイッチなら作れる。
軽食程度のサンドイッチも用意して、準備は万端だ。ちょうど母さんからそろそろ着くと連絡があった。
俺、認めてもらえるように頑張ります。
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埋夜冬(プロフ) - 白澤 晴夜さん» ありがとうございます！返信遅れてごめんなさい！キュンキュン出来ていたなら良かったです(*´ω｀*) (2019年12月14日 13時) (
レス) id: 87a5a46f37 (このIDを非表示/違反報告)
白澤 晴夜(プロフ) - 完結おめでとうございます！！もう最後までキュンキュンしながら読ませて頂きました〜！！この2人には、これからも永遠に幸せでいて欲しいです！！これからも頑張ってください！応援してます！ (2019年12月13日 22時) (レス) id: 5742d2c832 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - ゼロさん» 返信遅くなりすみません！ドキドキしていただけたなら作者も満足です！次回作もよろしくお願いします！ (2019年12月7日 10時) (レス) id: b51b60f8c3 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 唳桜さん» 返信遅くなりすみません！可愛く書けていたなら良かったです！次回作も作ったのでぜひ読んでみてくださいね！この作品を読んでいただきありがとうございました！ (2019年12月7日 10時) (レス) id: b51b60f8c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ - とても面白かったです。僕自身とても好きなジャンルで読んでてとてもドキドキしました！完結おめでとうございます。これからも応援しています。頑張って下さい(^▽^)/ (2019年12月1日 11時) (レス) id: aaae856515 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜冬
| 作成日時：2019年8月10日 22時
