25冊目 ページ28
Aが携帯の通知音を切ってから３日経った。相変わらずスイッターではトレンドになるほど騒がれているし、むしろ３日経った今がピークかのような盛り上がり具合だし、アマチュアでBL小説を書いている人が三角関係の短編小説載せている。編集者として読んでしまったが内容は面白かった。ただ、書かれているモデルが自分であると思うと微妙なところだ。
まあ中でも一番恐ろしかったのは、出版社に電話を掛けて事実確認をしてくるタイプのファンだった。言ってしまったのはのは相手側の凛音だが、事前に注意しなかったAにも非がある。ということで愛川にも少し怒られた。
出版社に迷惑が掛かってしまったな。凛音にはキツく言っておかないと。
「A、疲れた？」
出版社から帰ったAを迎えた湊は、かなりのげっそり具合に心配になった。
今日は普段凛音の担当をしている紅葉(もみじ)さんが謝りにきた。キャリア・ウーマンといったオーラの美人だったが見掛けによらず毒舌で、凛音がデビューした当時からずっと担当していた人なので凛音の姉のような雰囲気を感じた。
紅葉さんによれば凛音は今回の件を全く反省しておらず、むしろ「Aが可愛いことをどうして言っちゃいけないの？あ、もしかして僕男が好きだと思われてる？じゃあ『僕が好きなのは男じゃなくてAです』って言い直して来ようか？」と本気で言ったらしい。甘やかされて育てられてきただろあの性悪小悪魔……！と紅葉さんがくぐもった声で言ったのには苦笑いでかわしておいた。
確かにそんなことを言ったら火に油を注ぐどころの騒ぎじゃなくなる。油だけでなく度数の高いアルコールまで注ぐレベルだ。
「凛音らしいと言えば、凛音らしいんですよね……」
深いため息とともに言われたその言葉には、仕方ないなぁ凛音だもんなぁという諦め笑いのオーラを感じた。……もしや一番甘やかせているのはAなんじゃないか？
「とりあえず紅葉さんって人と話が合いそうなのは分かった」
湊が話を聞いて思ったことはそれだった。凛音のことはもう諦めに近い。天才はどこかずれているのだ。湊然り凛音然り。
もうすぐ2回目の打ち合わせがある。キャラのデザイン、世界観などについての話をするのだ。
絶対何か言い返してくるだろうが湊からもこの件は怒るつもりだ。
うちの専属編集者に迷惑を掛けるな、と。
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通りすがりの葉っぱ(プロフ) - 有難うございます！ (2019年8月17日 12時) (
レス) id: a112452463 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 通りすがりの葉っぱさん» ない……ですね。設定してませんでした。私は妄想するとき夢主くんを「涼(りょう)」と呼んでます！自由に付けてくださって大丈夫ですよ！！ (2019年8月17日 0時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの葉っぱ(プロフ) - 主人公の名前って設定無しだと何になりますかね？ (2019年8月16日 14時) (レス) id: a112452463 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - アリアさん» そ、そんな……！(照)ありがとうございます！ライバルというか引っ掻き回すというかーって感じなんですけど、その分キュンキュン度をあげていきたいと思います！お楽しみに！！☆ (2019年8月10日 0時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - えちょっと続編すっごい面白そう...いや、この作者を疑うのは止めよう。絶対面白いよ!凜音の小説も待ってます☆ (2019年8月9日 18時) (レス) id: 39676cde20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜冬
| 作成日時：2019年4月23日 23時
