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第5.33話 悠久の玉 〜果て〜 ページ34

『その状態では無理だ。第一、ステップも踏めない』


私は何も言い返せなくて、ガックリと頭を落とした。


『さぁ、始まるぞ。俺が玉に触れて、この世は終わるんだ』


そして、ゆっくりと自分の手を悠久の玉に近付けた。
しかし、悠久の玉はピクリとも動かず、何も変わりそうもない。

その様子を見ていたもっけが呟いた、


「たぶん、無理だよ」


そう言ったもっけは感じていた。

私の意思が悠久の玉を求めておらず、
妖界への道を封印させる事すら忘れている事を。

悠久の玉の存在を求めていない伝説の子の魂が、
悠久の玉と共振することなどないだろうと。

タイ兄は焦った。


『何故、何も起こらないんだ!』

「……。スネリともっけの命がある内に、早く妖界に行きたいの。
この悠久の玉に頼めば……行かせてくれる……かな」


はっとしたタイ兄は、私の手を悠久の玉から離した。


『馬鹿な。止めろ』

「A、本当にどうしちゃったの」

「おいら達の事より、妖界への道を閉じろ!」


私は二人の声が届かないかのように
両手で印を結び始めた。


『妖界への道を開き、連れていくつもりなのか。そうはさせない』


同じように、タイ兄も九字を唱えると、印を結んだ。


『青龍、白虎、朱雀、玄武、空陳、南斗、北斗、三台、玉女』


すると、タイ兄の首にかかっていたペンダントか輝きだした。
それと同時に、私のペンダントも輝きだす。

私とタイ兄が念を込めて、ほぼ同時に悠久の玉に気を入れた。
その瞬間、悠久の玉が震えだしたかと思うと


ゴ────!


地鳴りがした。


バキバキバキッ


雷がとどろく。突風が吹き荒れ、海は渦を巻いた。

空に切れ目が出来、そこから、まるで傷跡から血が滲みでるように
底なしの真の暗闇が見えていた。

第5.34話 世界が震え、2つにわかれる?→←第5.32話 2度と言わないで! 


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作者名:フェイル | 作成日時:2010年12月8日 21時

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