妖界ナビ・ルナ～私は伝説の子～part５ (ページ31)

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第５.３０話　目覚めるページ31

「「レンメイ様……」」

スネリともっけが呟いた。

都和子先生は、自らは変化出来なかった
本来の妖怪姿に戻ったのだった。

都和子先生の体から出た光りを受けて、
私の首にかかっているペンダントが輝きだした。

ペンダントの光りが、ベールのように自分を包み込む。

「うぅ……っ」

頭が動き、苦しみ出した。
スネリともっけが近づこうとしたが、光が二人をはねとばす。

「A、しっかりしろ!」

『うっ!』

もっけが叫んだすぐ後。
いままで無表情で全てを見ていたタイ兄も苦しみ出した。

体を折り曲げるようにして、胸を押さえた。

「もっけ、見て。タイの服が……」

タイ兄の服に目をやると、上着のすそのあたりがぼんやり光っている。

そして、タイ兄の上着の光っている部分が持ち上がり、
そこから輝く星のようなものが飛びだした。

五芒星のペンダントだった。私の持っているものと同じ。

『やめろ、俺に触れるな!』

ペンダントがタイ兄の頭上に来ると、
タイ兄はそれから逃れるように頭を抱え込んだ。

しかし、ペンダントはするりとタイ兄の頭をこえ、
胸元におさまった。その途端

『っ!!』

タイ兄は倒れ込んだ。
スネリともっけは呆然としている。

一方、私を覆っていた光のベールが
一層白く輝きを増し、火の粉のようにはじけ飛んだ。

光が消えると、私の手足がゆっくりと動き、身を起こした。

「「A!」」

「スネリ、もっけ。無事だったの? ……でも」

二人の様子がおかしい事に気付いた。
スネリの息づかいは荒く、もっけの体は重たく動きも鈍い。

「私達の事より、レンメイ様が……」