検索窓
今日:13 hit、昨日:1 hit、合計:18,881 hit

第5.16話 無理にでも戦う ページ17

「危ない、もっけ!!」


私はよろよろと立ち上がり、ジャンプすると九字を切った。


「臨・兵・闘・者・皆・陣・裂・在・前」


もっけと自分の周りに結界を張り、カザンの攻撃を防いだ。
カザンは近付く事が出来ずに、うなり声を上げている。

もっけが私を見ると、驚いた。
私は声を出さずに泣いていたのだった。


「A……」


私を呼び掛けるもっけの声に、私は何も言えずにただ頭を横に振った。

その後、もっけは私がふらりと倒れかけたのを見て
大きく変化して私を背中に乗せた。


『カザン、スネリを狙え』

「!!」


タイ兄の声がした。
彼はひと際高い大岩の上に立ち、カザンに指示を出した。

私は動転する。スネリの気配を察して、
結界に取り込まなければいけない。

カザンは鼻をひくつかせながら、猛スピードで駆けまわっている。
見えない霧の姿となったスネリを探しているのだ。


「カザンの嗅覚は、たぶんスネリのそれを上回っているはずだ」


私を気遣うように言ったもっけは唸っている。


「っ……、どうしたら良いの?」


私が言うと、もっけは急降下しながら叫んだ。


「スネリ、おいらの背中に飛び移るんだ!」


もっけはスネリの方から近付いてもらう方法をとった。

地上に向かってほぼ垂直に落ちていき、次の瞬間、
私がスネリの気配をとらえて手を伸ばした……が。


ザクッ!


カザンがスネリの脇腹に噛みついた。


「スネリ───!!」


私がもっけの背から落ち、
猫姿となって倒れているスネリに駆け寄ろうとした時


『青龍、白虎、朱雀、玄武、空陳、南斗、北斗、三台、玉女』


九字が聞こえた。タイ兄が九字を切っている。
私の使う九字とはタイプの違うものだ。

途端、私の足が動かなくなった。


スネリに近付こうとも、まるで足と地面が一体化したように、
離れなくなってしまった。

タイ兄はにやりと不気味に笑うと、こう言った。


『Aが大人しくしてれば、スネリを殺す事はしない。』


その言葉を聞いて、私は少しほっとしたが、油断出来ない。

第5.17話 操られていた様に。→←第5.15話 激闘。右腕上腕部に負った傷


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした!

ナビ・ルナキャラの名前の由来って?

キムナ=キジムナーから


目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:フェイル | 作成日時:2010年12月8日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。