後輩の宇髄くんが生意気すぎる件について。

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『………ねえ、まだ？』



「ぜんっぜん、まだ。」


目の前の彼がニヤリ、と笑ったかと思うと
すぐに真剣な表情に戻る。






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ーーーー『ありがと、』

彼の胸で
すっきりするまで泣いた私が顔を上げる。



洋服も涙で濡らしてしまったし、
さすがに申し訳なく思った私は
今度何かお礼するよ、と言った。




すると、




「あ、じゃあ派手な頼みがあるんだわ」

となにやら意味深に笑った彼。






．









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『…………ねえ、まだ？？』



「あーもううっせえな！
まだあれから５分もたってねえぞ？」



どんだけじっとしてられないんだよ、アンタ。
なんて笑われる。






“派手な頼み”




そう、デッサンのモデルである。
美術の専攻である彼。
今度の課題が人物画らしく、
モデルとなる人を探していたという。




いつも一緒にいる不死川くんでいいんじゃないか？
と思ったが、彼いわく
“派手にいい女の方がやる気が出る”
とのことだ。




まあべつに、
お礼だし今は空き時間だからいい。


しかし、





「……。」




この目の前の超男前にじっ、と
見つめられるとさすがに恥ずかしくなってくる。




しかも、「俺の方向いてろ」
だなんて正面を向かされたものだから
必然的に見つめ合う形になるわけで。


いつも余裕そうにヘラッとしている彼が
こうも真剣な顔をしていると
さすがに少しはドキッとしてしまうものだ。




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