世界一綺麗な音【宇髄天元】

32音目 ページ36

スーースーー



隣から聞こえる寝息



暖かい人肌



優しい音






目を開けても薄暗く


宇髄さんに抱きしめられてんだってすぐに分かった





抜け出そうと動くも


ガッチリ抱かれてて離れられない


足も絡んでるし……






まぁ……いいか




私は宇髄さんの大きな背中に腕を回して



またゆっくり眠りについた




ーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ー



「あ"ぁぁ！！！！！！！！」



耳に響く大きな声で目が覚めた




「なに2人で抱きしめあって寝てるの！？破廉恥！！！！！！」



……善逸か



「……んだよ、朝から…」




「キィィィ！！！！


朝から色気ダダ漏れとか！！ムカつく！」




「……俺は色男だから仕方ねぇな」




起きてるのに宇髄さんは私を抱きしめたまんま




「朝ごはんっ！！！！早く来て下さい！！！！」



そう言うと部屋の戸を勢いよく閉めて出ていってしまった






『おはよう、宇髄さん』


「良く眠れただろ？俺がずっと抱いててやったからな」


『うん、昨日はありがとう……


助けてくれて……ありがとう』




昨日の事を思い出すとまた涙が溢れそうになる




「なんかあったら絶対俺が助けてやるから



心配すんな



…………俺派手に頑張ったからお前から何かくれよ」




『………………………………何がいい？』




「おま…………………………………………


目瞑れ


開けんなよ？絶対」



『……？わかった』




目を瞑り何秒かすると


唇に柔らかい物が当たる





そして唇をこじ開けて舌に絡まっていく




『っ……ふ』



「………………目開けんなって言っただろーが」



『……今の……何……？』



「口吸いだ」



『……そ、それは知ってる

なんで……？』



「俺への派手なご褒美ってやつ？」






顔が熱くなる



胸がチクチクしてキューって締まる





「……茹でダコみてぇwww」



『う、うるさいなぁ！』





………………あれ、服……変わってる？



『……服って誰が？』




「俺」



『もっかい言って？』




「天元様」






ん？



『ごめんもっかい』




「俺様が着替えさせたって言ってんだろーが」





『…………………………………………………………見た？』





「おう！派手にな


同じ風呂入ったんだからんなの気にすんなって」





顔がもっともっと熱くなる





『馬鹿野郎っ！！アホ！スケベ！』


「(変な気分になったとか言えねぇ)」

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