いい加減、惚れてくんね？【宇髄天元】

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「お前さあ、さっきガンガン首斬ってたろ？

そいつらが散る時の灰にはなあ、少しだが毒が混じってんだ」





…なるほどな。
気づかずにそれを俺が吸っちまったってワケね。





｢本当、地味に厄介な血鬼術なことで。｣


だが少しやばいな。


完全に痺れて動かない手足。
本体には傷1つ付けられてねえ。



忍び時代のおかげである程度の毒は大丈夫なはずだが
これは少し慣れない毒だ。







「ククッ…お前を倒せば、あの方にもっと血を分けていただける…！！！」





そう言って俺に向かってくる鬼。



…………情けねえなあ。






｢………ッ｣


間一髪、ギリギリの所で攻撃をかわす。

不本意だがこの身体では攻撃をかわすので精一杯だ。




…いや、かわせてはいない。
地味だが腕にはアイツの引っかき傷がついている。




「お前ッ…まだ動けんのかよ」




そしてその傷から更に何かが入ってきたのが分かる。






くそ、ちゃんと動けよ俺の身体…！




「まあこれで、お前は終わりだ。



血鬼術、毒牙針」



｢…………ッ｣





『雷の呼吸 弐ノ型 稲魂』





その言葉と共に、放たれた血鬼術はチリとなる。







『…アナタ、誰に許可とって師範に傷をつけたの？』



｢………A？｣







そこには、ここにいるはずのないAの姿があった。







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