モブリットとお酒。 ページ12
「わっ、なにこれ！？」
お酒臭い部屋の中。
あちこちでビンや人が転がっている。
調査兵団の兵舎に来たはずなのに、間違ったかな。
そう思い、部屋を出ようとしたAを後ろから抱き寄せる腕。
「Aさんも一杯どうです？」
「ちょっと、モブリット！貴方まで酔ってるの？」
「酔ってませんよぉ、ハンジさんが勝負だって言うから皆やる気になっちゃって」
えへへ、と笑う酒臭いモブリット。
犯人はハンジか、といっても向こうで酔い潰れて机に突っ伏しているあの分隊長を起こそうものならこっちまで巻き込まれかねない。
こうなったらエルヴィンでも呼んでくるか？
でも、忙しいだろうし手を煩わせる訳にも。やっぱり私がなんとかするしかない！
「って、やっ。モブリット！」
「耳真っ赤ですよ。もしかしてAさんも酔ってます？」
耳元で話すモブリット。
息が耳にかかってくすぐったい。やめてといっても一向に離れてはくれない。
「酔ってるのは貴方でしょ！？」
「だから、酔ってませんって」
そのまま、ふらふらと私を抱き締めたまま後退りするモブリット。
後ろ向きだから今にも転けそうで怖い。
「っ」
「きゃあ！！！」
案の定、後ろを向いたまま傾いた身体。
丁度椅子があったようで、受け止められる。そのままモブリットは寝てしまった。
「んぅ……好きです、Aさん」
「酔ってるからって何でも許される訳じゃないんだからね」
「本当に、好きです……よ」
ただの寝言、それも酔っぱらいの。
なのにここまで意識してしまうのは私もこの空気に酔ってしまったのか、はたまた本当は彼のことが……。
そっと、頬に口付けられて思わず手が出てしまったAはそそくさと部屋から脱出した。
それをニヤニヤと見つめる人がいることにも気付かずに。
「いやー、昨日は珍しくモブリットが酔っぱらってたね！」
「ハンジ分隊長、私はAさんになにかしてしまったのでしょうか……？」
「あっれー、覚えてないんだぁ。そんな見事なビンタまで貰っておいて。……ふーん」
「Aさんが口聞いてくれないんです」
「大丈夫！ちょっとAは、女の子にされてビックリしちゃっただけだよ」
「ますます何をしたんでしょうか！？」
「昨晩のAはとても可愛かったよ！」
「分隊長ー！！」
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宇治銀時(プロフ) - 可愛い後輩ちゃんさん» コメントありがとうございます！ハンジさん良いですよね。短編作ろうとしたときに真っ先にハンジさん書いてました(笑)かっこいいし、可愛いし。喜んでいただけて嬉しいです！ (2022年3月28日 19時) (
レス) id: 7eec906a71 (このIDを非表示/違反報告)
可愛い後輩ちゃん - 〜、！！好きです！！ハンジ担としては一話目からハンジさんなのが嬉しすぎて😭 (2022年3月28日 18時) (レス) id: 28b1a8c3b0 (このIDを非表示/違反報告)
宇治銀時(プロフ) - 蠱闇さん» コメントありがとうございます！頑張ります。(*ﾟ▽ﾟ)ﾉ (2022年3月22日 20時) (レス) id: 7eec906a71 (このIDを非表示/違反報告)
蠱闇(プロフ) - めちゃくちゃ良きです！特にミケさんの話が最高です🥺 応援してます！ (2022年3月22日 2時) (レス) @page14 id: cc664d8487 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宇治銀時 | 作成日時：2022年3月21日 22時
