あの！小瀧がうざいです！！３【桃】

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あれから何週間か経って、夏休みが終わろうとする頃。



望「なーあ、今日クレープ食べに行こー」


「えー、」



部活終わりに小瀧がそんな話を持ちかけてきた。



「あそこのクレープ屋さん？」


望「そうそう」


「嫌や」


望「なんでっ…！」



ガーンって言葉が似合う。

だって、あそこは眞鍋さんと加藤さんに
小瀧が絡まれて喧嘩した嫌な思い出がある所だもん。



「その後に行った所は？」


望「いや、あそこのクレープも美味いけど…」



今日はどうしてもあの店行きたいねんって
目を潤ませておねだりしてくる小瀧。

くそ、可愛い。



「んー…」


望「……」



小瀧がお願いー！って言うてると
後ろからなんの話ー？と問いかけてくる声が。



「流星くん！」



制服に着替えた流星くんだった。



望「なんもないし！」


流「俺も混ぜろやーどっか行くんやろ？」


「えっ」



うそ、珍しい…


みんなで行けるのは嬉しいけど、
小瀧と2人じゃなくなってちょっぴり残念だなあ。

…なんて。



望「…クレープ食い行こって言ってた」


流「クレープかあ、俺甘いの苦手やからなあ」


望「じゃーお前は行けんな！」


流「なんで(笑)」



別に甘いの苦手でも言ってええやろって笑いながら流星くんが小瀧の背中を叩く。


小瀧は終始えーーーって言うてる。


そんな反応やったら、私と2人で行きたいんかなって
変な自意識過剰が生まれてしまう。


そんなわけないのに、勝手にドキドキする自分が
すっごく嫌い。







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