泣いちゃダメ。【呪術廻戦】【狗巻棘】

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Aside



「 爆 ぜ ろ 」

棘くんがそう言うと、何体かの呪霊が爆ぜ、祓われていく。
呪力で覆った耳に少し違和感が走る。

青江で何体かの呪霊を、急所を狙って切りつける。
切りつけた奴らが、順に祓われていく。
でも、その後ろにはまだ多数の呪霊が。
ここは魔窟か？

「あーもう、多すぎる！！」
「じゃ、げ」

かれこれ30分。
祓っても祓ってもキリがない。
30分間エンドレスで祓い続けるのは精神的にも体力的にもキツい。
特に棘くんなんかは爆ぜろとか攻撃力強いの言っちゃうと、喉がぶっ壊れる。

しかも線路内、高校生2人＋多数の呪霊で結構狭いんだわ。
もうまとめて封印して、あとでちょっとずつ祓いたいんだけど。

「ねぇねぇ棘くん」
「しゃけ？」

うおお喉ナオールすごいわ。

「封印しちゃっていい？」
「ツナ？」
「うん。後でもっと広いとこで祓おう」
「高菜？」
「大丈夫大丈夫！私の桐箱、たくさん入るから！」
「すじこ、しゃけ！」

グッと親指を立てる棘くんも可愛いですね。
ホントに男子高校生？

可愛い棘くんに癒されながらも、胸ポケットから呪符を貼られまくっている桐箱を取り出す。
一応持ってきておいて良かったぁ〜

「棘くん、私の近くにいてね」
「しゃけ？」

棘くんが私の半径1m以内にいるのを確認する。
桐箱を開けると、不気味な暗闇が目に入ってくる。
さっさと封印しよ。


「＿＿呪符双術式 護 封印＿＿桐-開」


桐箱を持つ手の周りが、ぼんやりと呪力で覆われ、中の暗闇に、次々と呪霊が吸い込まれていく。
これ見てるの割と好きなんだよなぁ。





最後の1匹が吸い込まれる。
……終わりか。




「＿＿呪符双術式 護 封印＿＿桐-閉」





−−−−

【呪符双術式 護 封印】発動条件

一、対象が封印者(物)の半径1m外にいること。
一、対象が自分より呪力の弱い者、少ない者であること。

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