泣いちゃダメ。【呪術廻戦】【狗巻棘】

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狗巻side


解散したあと、花壇に来た。
花の世話は欠かせないから。

チューリップもそろそろ終わりかな？
これからの季節、何植えようか…

うーんと考えながらジョウロに水を汲みに行く。
花に撒いた後、しゃがんで土の手入れと、花壇の手入れをする。


「棘くん！」

急に名前を呼ばれてビクつく。

「すじこ？」

頭だけ回転させて、後ろを見やるとAが立っていた。

「お花？」

そう首を傾げて、俺の隣にやってくる。

「しゃけ！ツナ？」
「うん！綺麗だね！棘くん一人でやってるの？」
「しゃけ」
「私も手伝う？」
「高菜？」
「全然いーよ！」と、制服の上着を脱ぎ、腕を捲って隣にしゃがんで来た。

腕、白すぎない？しかも細いし。
インドア派なのかな？
だけど、その分だけ手の傷が生々しく目立つ。

え待って待って。
ワイシャツからいい匂いするんだけど。
……え、いい。
スゴい好きな匂いなんだけど。

ちょっと待て待て。
Aはそういうんじゃない！


心の中で自分に言い聞かせる。

「何すればいい？」
「ツーナ」

そこの土を指さして、肥料を入れて、と指示する。


「やってるねー！」と鉢植えを持って隅の校舎側に寄っていってしまったA。
どうせなら話しながらやりたかったなー、とか思ったりして、土に手際よく肥料を入れていく。


いつもはほとんど無心になれるのだが、今日だけは違くて。
Aに何かイタズラ出来ないかな〜と考える。

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