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こうちゃんside
何！？
何！？？
いったい何が起きてるの！？
窓から朝日が差し込むように、瞼の外に光を覚えて目を開いてみれば、
ふわふわと浮いたまま、導線もないのに光る、大量の、木枠に囲まれた電球
重力が消えたような空間に、俺の頭はパニックに陥る。
電球に照らされているというのに、完全に光を吸収して、漆黒のままの床。
壁と床の判別も出来ず、どこまでも広く感じる部屋。
手のひらは確かに床についているのに、宇宙空間に放り出されたような感覚に腹の底が冷えていく。
「っこうちゃん！！」
聞きなれた声に、闇に塗りつぶされかけた思考が戻ってくる。
床についた手の感覚が消えてしまわないように、しっかりと地をとらえ、視線を周囲に向ける。
非現実的すぎる景色にくらくらしそうになる。
回転する地球のような球体の向こう、
同じように座ったまま、固い表情の山本さんがいる。
見知った顔に、安堵する。
「やまもとさぁん・・・。」
想像以上に情けない声が出た。
山本さんも少し安心したのか、ふにゃりと笑う。
あっちもなかなか情けない顔だ。
「こうちゃん、大丈夫？怪我とかない？僕はないけど・・・。」
「大丈夫です。まだ状況は飲み込めてないけど・・・。」
とりあえず、落ち着いて現状を分析する。
「現状分析って言っても・・・。」
山本さんがイヤそうな顔で辺りを見渡す。
「・・・頭がおかしくなるよ・・・。」
「俺も出来れば目を逸らしたい・・。」
電球たちは依然として紐もないのに宙に揺れている。
「・・・やっぱり、あれが、原因なのかな。」
「あの書類？」
「それ以外に説明がつかない・・・。」
本の中に迷い混んだ、とか、信じられないけど、
「どうしよう・・・俺があれ、触ったから、」
「あれは仕方ないよ。こうちゃんが悪い訳じゃない。」
マイナスに動きかけた俺の思考回路を、山本さんのはっきりした声が引き戻す。
「・・・本当に、？」
「うん。それに今は、ここから出ないと。」
何も始まらない、と山本さんはそろり、と立ち上がろうとする。
とはいえ、壁も床もどこまでも黒い部屋ではどこに扉があるかは全くわからない。
「壁づたいに歩いて、触覚で見つけるしか・・・」
とん、
と、山本さんの肩がすぐ横の電球の木枠に触れた。
あ、と声を出さないまま、山本さんの口が動いた
電球は木枠ごと、突然重力を思い出したように
地面へ、
.
ぱりん、
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はるか(プロフ) - 続き待ってます！！ (2022年1月23日 13時) (
レス) @page16 id: c4a3ef0428 (このIDを非表示/違反報告)
えい - とっても大好きです…！ (2021年8月1日 7時) (レス) id: 5a5b4a4754 (このIDを非表示/違反報告)
冥酩幸(プロフ) - 海町さん» コメントありがとうございます！空間描写は力を入れているつもりなので、そう言っていただけると非常に嬉しいです！！(喜びの舞い) (2020年12月7日 7時) (レス) id: 7edbd75eee (このIDを非表示/違反報告)
海町 - 最高です。描写がメンバーさん達のいるところがよくわかるように書かれていて、とっても素敵です。想像しやすい。 (2020年12月6日 21時) (レス) id: ede98b80e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冥銘幸 | 作成日時：2020年12月1日 23時
