( 土曜日 ) ページ35
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まだ外は明るいけど。
ピアノのコンクールがあるって言ってたし、今日は早めに解散する事にした。
戻ってまた練習するという佐野くんに、何度も断ったんだけど、結局駅まで送ってくれる事に。
道ゆく高校生カップルを、じっと眺めていたかと思うと、口を開いた。
佐野「俺らは、付き合ってからまだ半年も経ってないんです」
ぽつぽつと話し出した佐野くん。
佐野「だから、何で俺の事好きになってくれたのか、どうして付き合ってくれたのか、まだ聞けてなくて」
私「うん」
佐野「Aちゃんの気持ち、知りたいんです」
私「私の気持ち…」
それは確かに、今の私じゃ答えられないな。
佐野「だから、どうしてもAちゃんには、その時の記憶、思い出してもらわんと」
私「うん、頑張る。でもね、今日一緒に過ごして、ちょっと分かった気がするよ」
佐野「え？」
私「佐野くん、可愛いからずっと見てたいなって。もしかしたら、前の私も同じ理由なのかもしれないね」
私は変わったかもしれないけど、佐野くんは変わってないでしょ？
そんな私の推測に、佐野くんは一瞬茫然としたけど。
すぐに笑顔に戻り、おでこをかいた。
佐野「…可愛いって言われるのは、男としてはどうなのかと思うけど。Aちゃんにずっと見てたいって思ってもらえるんなら、いっか」
そう言って、左手を差し出した。
佐野「手、繋いでいいですか？」
私「うん」
素直に差し出した手は、大きな手に包まれて。
駅までの道のり。
たわいない話をしながら歩いた。
学生のうちに彼氏がいたら、こんな感じだったんだろうな。
そんな気持ちにさせてくれる人だった。
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うさみ(プロフ) - マリアさん» マリアさんありがとうございます（ ; ; ）とても嬉しいお言葉、励みになります〜！！引き続き６人には作者の好き勝手やらせてもらいますが、よろしくお願いします！ (10月4日 23時) (
レス) id: 62ca17c9eb (このIDを非表示/違反報告)
マリア(プロフ) - 初コメです！お話とても楽しみに拝読しております。更新が来るたびに飛んでくるくらいです。6人ともカッコよすぎて選べませんね…(笑)ドキズ推しなのですが今日の水曜の方、惚れてしまいそうです。この話に出会えて本当によかったです。フラグの件、畏まりました！ (10月4日 21時) (レス) @page50 id: 9bcf79dd74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさみ
| 作成日時：2023年9月24日 20時
