( ？曜日 ) ページ2
＿
私の名前は若宮A。
歳は二十歳。
…らしい。
目を覚ますと、そこは見知らぬ天井。
真っ白で清潔感のあるベッドに寝かされていて、繋がれた管は点滴に繋がっている。
どうやら私は病院にいるのだと理解した。
それから、見回りに来た看護師さんに意識が戻ったと安堵され、看護師さんに連れてこられた医者にいくつか質問をされ、私は" 記憶喪失 "だと診断された。
食べ物の名前や文字など、一般常識的な事は分かるけど、周りの人や自分自身に関する事がさっぱり記憶から抜け落ちてるのだ。
私は階段から転げ落ち、血を流して倒れていたところを通行人が発見し、こうして今ここにいるそうだ。
救急隊が駆けつけた時には、既に通報してくれた人は姿がなく。
それでも応急処置が施された状態だったという私。
誰だか知らないけど、ありがたい。
記憶障害は転げ落ちた際に頭を打ったからではないか、そう医師に言われた。
大概は一時的な事で、ゆっくり、もしくは何かの衝撃で記憶は戻るらしい。
しばらくして親戚だと名乗る人達がやってきた。
母の妹、つまりは叔母にあたる人。
叔母「本当にお姉ちゃんと一緒で面倒ばかり起こすんだから…」
ブツブツと文句を呟く面倒そうな態度を見る限り、私は心配などされてなかったらしい。
記憶がないと聞き、盛大に溜息を吐いた叔母から聞くところによると、私の両親は幼い頃に離婚。
そして母はすぐに私を置いて出て行ってしまった、と。
高校卒業後は母方の祖父母の家から出て、現在は一人で暮らしているらしい。
そっか、一人暮らしか。
私に関わる全ての人の記憶がない私にとって、人付き合いは正直重荷だなと感じていたので、安堵した。
そもそも両親が誰なのか、記憶すらないのだから、悲しくなんてない。
ただ、頼れるような人がいないという事に、少しだけ不安を感じただけ。
＿
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 345人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Aぇ!group」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うさみ(プロフ) - マリアさん» マリアさんありがとうございます（ ; ; ）とても嬉しいお言葉、励みになります〜！！引き続き６人には作者の好き勝手やらせてもらいますが、よろしくお願いします！ (10月4日 23時) (
レス) id: 62ca17c9eb (このIDを非表示/違反報告)
マリア(プロフ) - 初コメです！お話とても楽しみに拝読しております。更新が来るたびに飛んでくるくらいです。6人ともカッコよすぎて選べませんね…(笑)ドキズ推しなのですが今日の水曜の方、惚れてしまいそうです。この話に出会えて本当によかったです。フラグの件、畏まりました！ (10月4日 21時) (レス) @page50 id: 9bcf79dd74 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：うさみ
| 作成日時：2023年9月24日 20時
