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朝比奈「デビュー、か」
その後、Snow Man、SixTONESと連れて来られたのはジャニーさんの病室。
そこで告げられたのは、二組同時デビュー。
きっと俺らとは比べものにならないくらい、色々な思いがあるんだろうな。
廊下でAちゃんと二人並んで、覚悟を決めたような顔の先輩達の姿を目に焼き付けた。
朝比奈「ラウールくん」
俺「ん？」
朝比奈「頑張ろうね、もっと」
俺「うん、そうだね」
今よりもっともっと。
受け入れてくれたみんなに恩を返せるように。
俺「Aは身長低いから、それを活かして、」
朝比奈「いいね、この角度、ラウめっちゃ盛れてる」
それから俺らはお互いのセルフプロデュースについて、よく話し合った。
学校でも仕事でも会う事が多いから、しゃべる機会が多いからなんだけど。
自分だけでは知れない目線で己を見れて、視野が広がった。
深澤「最近うちの最年少達の成長率半端なくない？」
岩本「何かまた垢抜けたというか」
メンバーにも褒められて嬉しかった。
俺「告られた？ジャニーズなのに？」
朝比奈「まあね」
雰囲気が柔らかくなった(わたの証言)というAは、凄まじくモテた。
靴箱に入れられたラブレターを見せびらかすかのように、俺の前でひらひらとさせる。
俺「ナメてんの？」
檜山「まあまあ、付き合うわけじゃないんだし」
朝比奈「えー、ダメかな？」
俺「はあ！？」
ヴァサ「朝比奈さんも煽らない」
本気なのか冗談なのか分からないA。
いや、プロ意識は高いけど、どっか変わってるからな。
俺がちゃんと見張っておかなくちゃ。
デビュー前に不祥事起こされたら困るからね！
そういう理由で、どこへ行くにもAにベッタリだったこの時期は、メンバーだけでなく、クラスメイトに飽きれられるほどで。
卒業するまでイジられ続けた。
いいもんね、どうせAと俺は、運命共同体みたいなもんなんだから。
これからもずっと一緒なんだし。
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作者名：うさみ
| 作成日時：2023年7月8日 14時
