225 ページ41
ーーー
ーー
ー
しばらくして、襖を開けて入ってこられたのは悟のお義父様とお義母様。
初めて会ったが、悟はお義父様に似ている気がする。
なんてチラチラと見て確認してしまった。
父「…さっさとしろ。私も暇ではない。」
『この度はお時間を作っていただき、誠にありがとうございます。
もう悟さんからお話は伺っているかと思いますが、この度私と悟さんは…』
父「お前の腹の子は誰の子だ」
『え…』
父「調べはついている。息子とは関係のない者の子の可能性がある。それを踏まえて婚姻？
馬鹿馬鹿しい。只でさえ水神家の者が正妻になるということが、一族にとってどれ程の恥曝しに…」
「…それ以上しゃべると、その頭ふっ飛ばすけど、どうする？」
『さ、悟っ』
父「これは五条家の将来がかかっている重要事項だ。それを何も言わず、婚姻を結ぶなど…許されると思っているのか」
「許すも許さないも、決めるのは当主である僕。お前たちの意見なんて聞いてない」
ピリついた空気がお互いの間を流れる。
悟は何にも思ってないのか淡々としていたが、お義父様の顔は怒りに染まっていた。
私も、ぎゅっと手を握り締めてこの場の空気に耐える。
だんだんと気持ちが悪くなってきたが、そんな事言っている場合じゃない。
父「今すぐ離縁しろ。子が産まれ、お前の子だったら此方が引き取れば良い。こんな女が嫁入りなど…」
母「……穢らわしい…」
『…ｯ!!』
「は？もう一度、言ってみろ。肉片も残らないぐらいに…」
『悟っ、大丈夫だからっ』
「はぁ…気分が悪い、帰る」
父「待て、話はまだ終わっていない」
「…ほら、顔色真っ青だし帰るよ、A」
『え、あっ、し、失礼しますっ』
彼は立ち上がると私の腕をグイッと引っ張り立たせた。
そしてそのまま腕を引っ張りながら、ドスドスと廊下を歩く。
握られている手にもに力が籠もってて痛い。
歩くスピードも早くて、躓きそうで怖いが…ついて行くしかない。
玄関に着くと悟はさっさと靴を履くが、私は吐き気もあるし、言われた言葉のショックが大きいのか頭が上手く回らなくて、もたもたとしてしまった。
「…ﾁｯ…」
『ご、ごめん…っ』
「…ほら、しっかり履かないと転ぶよ」
終いには小さく舌打ちをされてしまい、とっとと履けと言わんばかりに彼はしゃがんで私に履かせた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2228人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れん(プロフ) - 本当に、悟のどこか好きなのかなぁ？長所、顔しかなくないですか？ちゃんと悟にも罰をくだしてからハピエンに向かってください(＞＜) (2021年8月30日 20時) (
レス) id: 8602774c74 (このIDを非表示/違反報告)
ほりほり - 夢主には申し訳ないけど、、クズな五条たまらない！もっともっとクズな五条期待してます笑 (2021年8月29日 20時) (レス) id: 61774c35f7 (このIDを非表示/違反報告)
ネメシス - 悪女の言い分も当たってる所もあるんですよね（笑）要は五条は自分の下半身が一番の恋人なんですよ。 (2021年8月29日 19時) (レス) id: 44c6996cc6 (このIDを非表示/違反報告)
ルシャナ - 正直、お前何偉そうに傷ついたヒロインに嫌味でネチネチ追い討ちかけてんだよって話だよ（汗）。普通馬鹿な両親に代わって平謝りだろ？それ以前にヒロイン優先でうわなんざ最初からせず御家と縁切りすんのが筋ってもんだろが! (2021年8月29日 19時) (レス) id: 44c6996cc6 (このIDを非表示/違反報告)
雪椿(プロフ) - はーるさん» 応援ありがとうございます！ 五条オチのはずが五条の苦痛に歪む顔が…私も待ち遠しいです(*･ω･) がんばりますね！ (2021年8月28日 23時) (レス) id: e95a52c7d4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪椿
| 作成日時：2021年8月8日 17時
