離れたいのに… ページ44
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『ねぇ…伊地知さん…』
流れる景色をぼーっと見ている
もうずっと心ここにあらずの状態だ
伊地知「はい、なんでしょうか…」
『私の代わりに貴重品取りに行ってくれませんか？』
そう…
私はあの日貴重品を全て持ち
悟の家を出た気でいた
しかし
伊地知さんを通して１つ忘れ物がある、家に取りに来てと連絡を貰った
持ち物を確認したら
確かに実印がなかった
持ったはずなのに…
あの家に行くことになるなんて…
胃が痛い…
頭が痛い…枯れたはずの涙がまた溢れそうだ…
伊地知「申し訳ないのですが、私は朝火さんを送り届けた後すぐに別件に向かわないといけませんので……((言えない、この日のために朝日さんの鞄から何か盗んでこいと五条さんに脅されたって絶対に言えない))」
『そうだよね…我が儘言ってごめんなさい…』
なんか伊地知さん顔色悪くなってきたし
別に受け取るだけだしね…
伊地知「ごめんなさい…」
『も〜謝らないでくださいよ。皆さんが忙しいのは知ってますし、伊地知さんも体調気を付けてくださいね？』
伊地知「はい……(あぁ…すみませんすみません)」
ーーー
ーー
ー
部屋番号を押すのに躊躇って
１０分は経った
いつまでも睨めっこでは
先に進めない
腹をくくれ…
部屋番号を押した
「…はい」
しばらくすると悟の声が聞こえた
すごく久しぶりな気がする…
『私…忘れ物取りに来た』
「玄関開いてるから入ってきて」
……中まで入りたくないのにな…
ーーー
ーー
ー
″ガチャ″
と玄関を開けリビングまで入っていく
「…やぁ、久しぶり…」
サングラスも外し
その綺麗な瞳を出している悟
少し痩せたような気がする…
『忘れ物教えてくれてありがとう。』
早く受け取って帰りたい…
私は手を出して貰おうとした
「………あの日、朝方に帰ってきたの…僕の代わりに任務に行ってくれてたんだね？」
『…そうだよ、伊地知さんが悟に何回も連絡を入れても繋がらないから代わりに行って欲しいって。』
「…ごめんね…理由を全く聞かなくて…」
『別にいい。早く印鑑ちょうだい？』
もう一分も一秒もここにいたくない……
ここには思い出が…
悟の匂いが…
全てがある場所だ…
早く離れたい
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葵(プロフ) - 好き。いやもう、好き。ありがとうございます (2021年5月16日 13時) (
レス) id: 262b3e9786 (このIDを非表示/違反報告)
雪椿(プロフ) - 宙さん» ありがとうございます！続編でもよろしくお願いします(*^^*) (2021年1月24日 17時) (レス) id: e95a52c7d4 (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - うへへへ素敵なラストでした！というわけで続編にいってきまーす！ (2021年1月24日 16時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
雪椿(プロフ) - はまぐりさん» コメントありがとうございます。もしifで書けたら書きたいなぁとは思っていますが…なかなかアイデアが思い浮かばず書かないかもしれないです(@@;) (2021年1月23日 13時) (レス) id: e95a52c7d4 (このIDを非表示/違反報告)
雪椿(プロフ) - 豚のはむ太郎さん» 読んでいただき、ありがとうございます！うわぁぁあああ頑張りますー！！！ (2021年1月23日 13時) (レス) id: e95a52c7d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪椿
| 作成日時：2021年1月17日 21時
